6の世界【襲撃前の一幕】 ページ10
「それについては前にも少し言った気がしますが…」
黒が急に宙から出てきた。こたつに入っているのはいつもの事だから、気にしないようにしなくては…
黒は死んだ目でバナナ食べながら説明してくれた。
「私達が自分で移動する事は出来ません。どうやら、神々のバリアーが強いようで、弱まった悪神が作ったコピーでしかない私達では、とても抜けられないのです。そして悪神といえど、弱まっているせいで容易くは抜けられないのです。故に、時間制限みたいなものがありますね。神々は早く悪神を追い込み捕まえたいようで、その移動出来ない場所が増えていっているようです」
「もしかして私達は餌?」
「そうですね。有り体に言ってしまえば餌ですね。貴女は変わった方に興味を持たれやすいようですから、適任だと思われたのでしょう」
餌の私を追い掛ける悪神の行き先を阻んでいく…か。
そうしないと悪神の動きは予測できないというのか。でも、餌が無くても神々は悪神を捕まえる事が出来ると思うんだ。
やっぱりあれかな…本当なら死んでるはずの私が生きているのが気に食わないのかなぁ…
「A…大丈夫だよ、そんなに落ち込まなくても。人生はね、気にしないで楽しんだもの勝ちなんだよ。無い物ねだりばかりしても手に入らないものは仕方ない。それより今ある物を大切にしようよ。例えば―――大、大、大親友である僕とか!!」
もふっと熊耳を動かして、熱弁ありがとうロシアさん。つまりアレですね。その、持ってる餌皿…おっと。可愛いマトリョーシカの皿にマカロンを満たして欲しいのですよね。
彼の目論見通り脱力した所で、侵入者を知らせるサイレンが脳内に鳴り響く。
しかし、何故か黒さんはやたらと冷静だった。
「ああ、安心して下さい。いつまでも若者達にやられてばかりいる私ではありませんよ」
そう言って死んだ目のままニヤァと笑った黒さん。その手には妙なリモコンを持っていた。
「スキルを阻害する機械を開発しました。まだ試作段階なので回数に限りがありますが、完成したら常時発動状態になります。とはいえ…まともに戦える状態に持っていくのが限度ですかね。今の普通の人間の百倍は軽く強い状態を、五十倍程まで抑える事が出来ます」
「半分以下になるならかなり心強いよ黒!それ、あそこの白熊には効くのかい?」
懲りずにロシアにちょっかい出すアメリカは、もしかしたら逆にロシアが好きなのかもしれない。嫌いなら無視すればいいわけだしさ。
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ヴァーニャ(プロフ) - ぴーちゃんさん» コメントありがとうございます!自分の萌えの為にアレもこれもと欲望ごった煮で書き始めた為、アナザーキャラという変態たちを出していいのか不安でしたが、そう言っていただけると安心しましたし嬉しいです!更新は…気長にお待ち下さい(^^ゞ (2019年8月11日 17時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーちゃん - まだ御使いの9までしか読めてないけどこのシリーズ大好きです。何年か前からヘタリアにハマりっぱなしだし、もっとはやくから応援したかったです…。今さらですが応援してます、更新待ってます(((o(*゚▽゚*)o))) (2019年8月9日 13時) (レス) id: 50f98fc46b (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - めめさん» 遅くなりましたが、コメントありがとうございます!忙しいせいで更新が遅くなりすみません… (2019年6月14日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
めめ - 待ってました〜〜〜〜!!!!!!!! (2019年6月9日 2時) (レス) id: dff1165fa4 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - めめさん» 嬉しいコメントありがとうございます!思っていたより長く続いてますが、これからも宜しくです! (2019年2月23日 18時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヴァーニャ | 作成日時:2018年11月20日 18時