アルビータと反銀河連邦軍３ ページ35
流石に無理だと悟ったのか、青ざめた顔で震える阿呆達。
ドイツは呆れたような顔で「無駄な抵抗をするからだ」と、血を流している男の手当てをしてやった。別に殺したいわけではないからだ。
そこで宇宙体験を生身でしてきた男を拾ってきたサンズが姿を現した。
サンズはいま、人間に悲鳴をあげられないようにきぐるみを着ている。サンズは背が低いので子供に擬態した方が自然だろうと、そのきぐるみは人間の男の子に酷似している。
子供(に見えるサンズ)が大人の男を引きずっているのを見て、反銀河連邦軍の人間達が驚いているが、サンズはお構いなしで宇宙体験を済ませた男を放り捨てた。
男は白目を剥き、がくがくと震えているようだ。何かされたようだが…ドイツは気にしないことにした。というよりも、どうでもいい存在に割く時間が勿体ない。
阿呆達はまとめて箱に詰め込み、反銀河連邦軍の本拠地へ転送してあげておく。
先の暴言で静かに怒りをいだいていたアルフレッドが例の欲望を増幅し馬鹿になる薬を取り出していたが、付いてきていたアーサーがそっと宥めて止めさせていた。
代わりに手作りねばねば素麺を恐らく元はめんつゆだったのだろう謎の汁ごと放り込まれていたが、きっとアーサーなりの労りのつもりだったのだろう。
それが大きなお世話どころか災害になっている自覚が、その本人にないのは仕方のない事だ。
――――阿呆を抜き、残った真面目な反銀河連邦軍の人間、１０名を見つめるドイツ達。
弛んだ身体の男なんて一人もいない。皆、屈強な身体をしていた。
しかし…動きに無駄が多いのが残念だ。
ドイツは折角の筋肉の動かし方がなっていない彼等を見ていて、うずうずしていた。
鍛えれば強くなるだろうと。
いや、多少は今より強くなってもらわねば困ると。
その強い視線から何かを感じ取ったのか、反銀河連邦軍の彼等は冷や汗をかいていた。
威圧感ある金髪オールバックの筋肉ムキムキのドイツが睨むように見てきているのだ。女子供に泣かれるぐらいに怖いと思われる。
そんな威圧感を撒き散らしている自覚のないドイツは、彼等に近付いてその威圧感に見合う声で問い掛けた。
「もっと力が欲しいか？」
まるで悪役の台詞である。
契約を迫る悪魔のごときドイツから逃げ腰になる反銀河連邦軍を、カナダは苦笑いしつつ説得する事にした。
優しいカナダと厳しいドイツ。
まさに飴と鞭。
うまい具合にドイツ式訓練の許可を取り付けたのだった。
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ヴァーニャ(プロフ) - ぴーちゃんさん» コメントありがとうございます！自分の萌えの為にアレもこれもと欲望ごった煮で書き始めた為、アナザーキャラという変態たちを出していいのか不安でしたが、そう言っていただけると安心しましたし嬉しいです！更新は…気長にお待ち下さい(^^ゞ (2019年8月11日 17時) (
レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーちゃん - まだ御使いの9までしか読めてないけどこのシリーズ大好きです。何年か前からヘタリアにハマりっぱなしだし、もっとはやくから応援したかったです…。今さらですが応援してます、更新待ってます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2019年8月9日 13時) (レス) id: 50f98fc46b (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - めめさん» 遅くなりましたが、コメントありがとうございます！忙しいせいで更新が遅くなりすみません… (2019年6月14日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
めめ - 待ってました〜〜〜〜！！！！！！！！ (2019年6月9日 2時) (レス) id: dff1165fa4 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - めめさん» 嬉しいコメントありがとうございます！思っていたより長く続いてますが、これからも宜しくです！ (2019年2月23日 18時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴァーニャ | 作成日時：2018年11月20日 18時
