６の世界【自分が出来る事】 ページ45
こうしている間も、人が殺されている。なんて思っても、実際見たわけでもないので実感がない。だからこそ冷静でいられる。
…これを言ったら冷たいと思われるかもしれないが、全ての人を救うのは絶対に無理だと思っている。神様でも何でもない、魔法が少しだけ使える人間が出来る事は高が知れている。あれもこれもと手を広げた結果、全部落としてしまうのは目に見えている。
とはいえ、人の訃報ばっか聞いてると凄く気分が悪い。全ては無理だけど、出来る限りの事はしたい。
イヴァンは、考える私の顔を見てニヤニヤしながら言ってきた。
「敵に接近される可能性も高いけど、手っ取り早く解呪出来る魔法を教えてあげようか？」
「…呪歌の類い？」
「日本人はやはり、精神系の魔法なら大体の事を知ってるんだね」
「あー…少しだけしか教わってないけど、日本の魔法学校なら絶対に授業に入ってるらしいよ。適正高いんだから覚えとけーみたいな感じらしい」
「そう。ロシアだったら精神系魔法の壊し方とか攻撃魔法の壊し方とか人体の壊し方等、あらゆる壊し方を習うし、長所を伸ばすのは普通だよね」
「ロシア怖い」
「僕は怖くない」
そりゃイヴァンは怖くないでしょうよ。君自体が怖い奴なんだから。
にまぁとした顔を近付けてくるイヴァン。横でアメリカとロシアの熊耳がピンと立ち、臨戦態勢になっている。イヴァンは気にせず提案してきた。
「僕は適正が無くて呪歌は軽いものしか使えないけれど、いいものを覚えているよ。教えてあげるから、君の大事なものを１つ差し出してよ」
うわ…悪い顔をしてやがる！
さあどうすると急かしてくるイヴァン。とんでもない対価を要求して急かすなんて、貴方はディ○ニーのハ○スさんか！
震えながらロシアもちを取り出し、胸元に手を突っ込む。皆が止めてくるけれど、渡して大丈夫な大事なものといえばこれしかない。
日本さんがイヴァンを殺そうとしているように見えたけど、きっと気のせいだよね！
出来るだけ見ないようにして、イヴァンにそれを渡した。
「…ふぅん。確かにこれは、大事だねえ」
幼い頃に一枚だけ撮った、家族写真が入ったロケットペンダントだ。私は急に冷たくなった両親達に怯えながらも絶望しなかったのは、その幸せな写真に縋っていたからだ。大事なものであり、苦い思い出そのものでもある。
イヴァンは苦笑して「こうくるとはね。写真なんか要らないよ」と返してきた。
む、元の場所に手を突っ込んで直接…！！
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ヴァーニャ(プロフ) - りーあんさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私、変態＆ヤンデレキャラが好きでどこまで書いたら許されるのかびくびくしながら書いてますので、案外オリバーさんが受け入れられてホッとしてます(笑)更新頑張ります！ (2018年11月4日 20時) (
レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
りーあん(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！オリバーけっこう好きで、出てくるたびにうおおおってなってます！更新頑張ってください！ (2018年11月3日 21時) (レス) id: 5c83230587 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 宇宙領ロシア州さん» 嬉しいコメントありがとうございます！更新時間がまちまちですみません… (2018年10月12日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙領ロシア州 - いつも楽しく見させていただいてます！ (2018年10月12日 19時) (レス) id: e2e2848499 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 抹茶さん» フランスさんじゃなきゃ、悪戯で済まなかったですよね(笑)大罪達も流石に全裸にされたら怯むと思われます(約２名省く) (2018年9月29日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴァーニャ | 作成日時：2018年9月7日 23時
