６の世界【這いずる■■】 ページ39
ズル…ズル…と不気味な音を立てて、不愉快な臭いを撒き散らしながら、半分腐った女は動き始めた。
整形しすぎてなのか顔面崩壊した、工業用シリコンでも詰めてしまったような、そんな顔をガリガリ掻いている。
ロシアは慌てず騒がず女を凍らせて、さっさと屋敷から離脱した。
そのまま何事もなく(ルッツさんは死ぬほど謝ってきて額を割ったが)、悪霊の類いはもう消えたと思いかけた私達だが…
それは地面からずるりと現れた。
間違いなく先程の女！
ズルズルと腐った足を引きずって此方に向かってくる！
手で前進しているけれど、同じく腐っているっぽいのにもげないのだろうか？
女は私達を…いや、ウクライナさんを見て喋った。
「■■■■■■」
何を喋っているのか解らないけれど、敵対的には見えない。
そこでヤンさんがにこにこしながら私に言ってきた。
「我が翻訳してやろうカ？我の強欲なら、言葉を覚えるのも造作もないしネ」
「受験生には手が出るほど欲しいスキルですね…ただじゃないんでしょ？」
私とヤン君が話している間も、女は喋っている。翻訳魔法は効かないが、意思の疎通をしたいなら念話でいいような。
ヤン君はニコッと笑って「貸し一つって事にするヨ」と言うので、私もニコッと笑って「念話してみるからいいヨ」と返す。
チッとか舌打ち止めてくださいヤンさん。やっぱり断って良かった。
ていうかなんかね、さっき魔力を微かに感じた気がするのよね。契約魔法かな？油断も隙もない！
とりあえず女に念話を送ってみる。
【こんちゃーす！】
女がビクッとしたので、聞こえているようだ。
そのまま送ってみる。
【なにを喋っているのか理解できないので、とても困っているのですが。そちらで何とか出来ませんか？】
そう送った途端に、女は壊れかけの機械を手にして喋った。
「ね、ね、これで解る！？というわけで！そこのデカパイ魔女！貴女どこで整形したの！？よくそんなに胸盛れたわね！私にもそこ教えて！私も整■■■！」
翻訳出来る機械っぽいのと共にボンっと爆発して消えた女を、私達は何ともいえない、チベットスナギツネ的な顔で見送ったのは仕方ないと思いませんか？
ニヤニヤニコニコしてるのはロシアとイヴァンとヤン君だけ。多分、彼等の心臓は剛毛だらけなんだと思います。
―――宇宙船の秘密は、こうしてまた謎のままとなってしまった。
あと幽霊はルッツさんが全部滅した。
リフォームも捗ってめでたしめでたしだね！
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ヴァーニャ(プロフ) - りーあんさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私、変態＆ヤンデレキャラが好きでどこまで書いたら許されるのかびくびくしながら書いてますので、案外オリバーさんが受け入れられてホッとしてます(笑)更新頑張ります！ (2018年11月4日 20時) (
レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
りーあん(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！オリバーけっこう好きで、出てくるたびにうおおおってなってます！更新頑張ってください！ (2018年11月3日 21時) (レス) id: 5c83230587 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 宇宙領ロシア州さん» 嬉しいコメントありがとうございます！更新時間がまちまちですみません… (2018年10月12日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙領ロシア州 - いつも楽しく見させていただいてます！ (2018年10月12日 19時) (レス) id: e2e2848499 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 抹茶さん» フランスさんじゃなきゃ、悪戯で済まなかったですよね(笑)大罪達も流石に全裸にされたら怯むと思われます(約２名省く) (2018年9月29日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴァーニャ | 作成日時：2018年9月7日 23時
