６の世界【悪霊館その８】 ページ37
更に奥へ進んでいくと、何かの生物を閉じ込めていたらしき檻の数々が見えてきた。刑務所みたい。
そこは先程の浸水した場所とは違い、無事だったようだ。むしろ先程の通路や部屋は、蟻地獄みたいに坂になっていたせいで溜まったのだと思われる。
帰りもあの液体を凍らせて帰るのかと思っていると、檻の中にレバーがある事に気づいてしまった私。
檻の扉は開いているし、罠の類いも無いようだけど…何故だか気が乗らない。
気づかなかった事にしようかなと思っていたら、イタリアが気づいてしまったようだ。
私が何か言う前に、イタリアは――躊躇い無くレバーを引いてしまった！
「！」
地響きをたてて更に地下に続く階段が出現した。出現した階段からは呻き声が聞こえてきていて、とても嫌な空気を発している。
皆は…怖がりつつも好奇心からぴょっと入ってしまったイタリアを慌てて追いかけて、更なる暗闇へと入っていく。
うわあ…とても嫌な予感がするう…
イタリアは階段降りて直ぐの所に立っていた。
地下二階には水が溜まっていなかったけれど、なんていうか、悪趣味にも程があるとしか言い様のない有り様というか、そんな感じだった。
死体を詰め込む黒い袋があるじゃないですか。あれがいっぱいぶら下がっていて、下には人面犬やらが居たんですよ。ぎっしり、気持ち悪いぐらい沢山。
ワンとかニャーの代わりに、殺してくれとだけ泣いているんですよ。人面の生物達が。
全員立ち竦んで見ていると、ルイスから逃げた幽霊の一人(？)が深い絶望の顔をして座っていた。
『人間怖い人間怖い人間怖い人間怖い』
ま、まあ、否定できない。
近寄るとガタブルと震える幽霊の小柄な男。ロシアは何故か嬉しそうに「ラトビアみたいだねぇ」と頭を掴んでいた。
『殺すなら一思いにしてください…化け物に成りたくない…』
「僕は何もしないよ？」
『人間の男なのに熊耳があるって事は、熊人族から剥ぎ取ったんじゃないか！』
「これ、自前だよ〜」
『ごめんなさい…女性と、しかも幼女だったなんて知らなくて失礼な事言って…』
「僕はどう見ても人間の男だよね？呪いでついちゃっただけだから熊人関係ないよ？」
『ははは…呪いですか…そんな非科学的な…』
非科学的な存在であるその男は、胡散臭そうに此方を見てきた。
何か返す前に、ルッツさんの全力の突っ込みが幽霊男の顔面に突き刺さり、ついでに地下二階の大半を瓦礫の山にしていく。
どうしよう…凄く元気に暴れてる…
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ヴァーニャ(プロフ) - りーあんさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私、変態＆ヤンデレキャラが好きでどこまで書いたら許されるのかびくびくしながら書いてますので、案外オリバーさんが受け入れられてホッとしてます(笑)更新頑張ります！ (2018年11月4日 20時) (
レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
りーあん(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！オリバーけっこう好きで、出てくるたびにうおおおってなってます！更新頑張ってください！ (2018年11月3日 21時) (レス) id: 5c83230587 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 宇宙領ロシア州さん» 嬉しいコメントありがとうございます！更新時間がまちまちですみません… (2018年10月12日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙領ロシア州 - いつも楽しく見させていただいてます！ (2018年10月12日 19時) (レス) id: e2e2848499 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 抹茶さん» フランスさんじゃなきゃ、悪戯で済まなかったですよね(笑)大罪達も流石に全裸にされたら怯むと思われます(約２名省く) (2018年9月29日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴァーニャ | 作成日時：2018年9月7日 23時
