６の世界【悪霊館その７】 ページ36
１畳ぐらいの凄く厚みがある氷のトンネルを歩きながら、ハンガリーと話してた内容を思い出した。
『Aって優しくて可愛いから直ぐに人の懐に入れるし仲良くなれるけど、恋となると厚い壁を作って自分を守るよね』
そう言われたんだよね。
可愛い云々は兎も角…コイ、コイか。
ハンガリーがいきなり池の鯉の話なんてしないだろうから、恋の事だろう。
もしや、アメリカの告白っぽい話とかを流しているからそう見えたのだろうか。
まあ、うん、何においても私は臆病な私を守ろうとしているのは解っている。その原因も。
人というのは――簡単に裏切る生き物だ。
生まれてから一度も約束を破った事ない人なんて、ほぼ居ないと思う。
人によってはそれが悪いことだとすら思わないし、思えない。…私はそれが恐ろしい。
それに愛は不変ではないなんて、もうとっくの昔に知っている。
だから恋愛は殊更慎重に行きたい。
最悪子供だけでもいいしね。
まあ一応、一応ね？アメリカには言ってたのよ？恋愛とか解らないからそういうのちょっと勘弁してって、最初の方なんて何回も。
その度に『わかった！』と良い返事して、今現在に至る。人生ちょっとだけ諦めるのも大事なんだね。私には白熊セコムがあるので大体は大丈夫だけど。
そう言ったらハンガリーに返されたんだよね。
『そのロシアさんがもしAに恋愛感情を持ったら…その時はどうするの？』って、面白い返事を。
そんな未来は有り得ないのに。大親友だぜ？
「抜けたな」
少し考えていたら、いつの間にか前に歩いていたらしいフランスの声が聴こえてきた。
氷のトンネルを抜けて、水没していた部屋に辿り着けたみたい。
奇妙な生物がオブジェみたいに沢山氷漬けになっていて、凄く不気味だ。
資料っぽい紙もあったのが見えたけど、でろでろになっていて読めなかった。
ばっちい紙はどうにもならなかったけど、ホログラムのイラストや映像が、少しだけとはいえ見る事ができた。
どうやらこの屋敷…元は美を追求した婦人のものだったようだ。音声が折角あるのに魔法で翻訳出来なかったから、実際にそうであるかはハッキリとしてないけど。
ただ、転がっている薬品の大体が美に関係するもののようだ。用途不明の物まであるけど。
昔から美を追求する人って沢山居るよね。生き血が美容にいいと思い込んだりとかさ。
この屋敷の主もそうだったみたいだ。
こんなに文明進んでいても、頭おかしい人は居るもんなんだね…
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ヴァーニャ(プロフ) - りーあんさん» 嬉しいコメントありがとうございます！私、変態＆ヤンデレキャラが好きでどこまで書いたら許されるのかびくびくしながら書いてますので、案外オリバーさんが受け入れられてホッとしてます(笑)更新頑張ります！ (2018年11月4日 20時) (
レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
りーあん(プロフ) - いつも楽しく読ませていただいてます！オリバーけっこう好きで、出てくるたびにうおおおってなってます！更新頑張ってください！ (2018年11月3日 21時) (レス) id: 5c83230587 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 宇宙領ロシア州さん» 嬉しいコメントありがとうございます！更新時間がまちまちですみません… (2018年10月12日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
宇宙領ロシア州 - いつも楽しく見させていただいてます！ (2018年10月12日 19時) (レス) id: e2e2848499 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - 抹茶さん» フランスさんじゃなきゃ、悪戯で済まなかったですよね(笑)大罪達も流石に全裸にされたら怯むと思われます(約２名省く) (2018年9月29日 19時) (レス) id: 3ca6ab6753 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴァーニャ | 作成日時：2018年9月7日 23時
