３の世界【お兄さんと例のアレ】 ページ8
「う、うわぁぁぁ！凄いよフランス！流石芸術の国！素敵！綺麗！」
「まあね☆お兄さんそういう所あるから」
イヴァンとスペインの帰り際にお土産を渡した後、マイホームへ入ってみた。
もうきらっきらしい顔をしたフランスは私をエスコートして嬉しそうに説明してくれた。
「これはもう…本当に贅沢な風景だよ」
「有名ヴェルサイユの噴水庭園を再現してみたのよ。俺的にマルリーの機械とか使わなくて良いから楽だったかな」
「ヴェルサイユかぁ…すっごい有名だよね！漫画にも出てくるくらい！」
「あー、お兄さんその漫画好きよ♪噴水庭園はさ、一般にも開放されてたから見入る人が多く居たのを覚えてるよ。いろいろあったのもこの頃だからね…」
何かを懐かしむようにフランスは噴水庭園を見回した。
「フランス…」
フランスは前にぽつりと言っていた
『国だもの。上司の命令には逆らえないのさ』
『俺達は逃げる事が出来ない。でも国民は逃げる事が出来る。自分(国)の魅力で、権力で、ありとあらゆるもので繋ぎ止めないとならない。その点で言うとロシアは可哀想なんだよね。種さえ撒けば勝手に育って収穫できるさって感じのイタリアとかと違って、種を撒いて必死に育てないとだから』
いつも軽く笑っているけれど、やっぱり大変な思いを沢山経験したのだろう。私はおこがましいながらも彼と友達として、彼が助けて欲しそうな時は協力しようと思った。
あ、せくはら関係とかは却下で。悪い事には荷担しません。
ぼんやりと庭園を見ていたフランスが私を見た。何だろう…消えそうな儚い雰囲気。
「A…」
な、なんですかねフランスさん。
「思い出したんだ…」
何を思い出したんだろうか。やっぱり戦争とかその辺かな…
「この庭園…」
ごくりと唾を飲み込む私に、フランスは悩ましい顔をして言った。
「上からだとミッ○ーマウスに見えるって日本の人に言われた事を思い出したよー」
…めっちゃくだらねぇ！！
ちょっと言葉悪くなったけどまじでどうでも良い情報じゃないですか！！
妙な溜めは何だったの！？
日本が「前に番組でありましたねそういうの」と納得していた。
「そうなのかい？フランスはミッ○ーマウスが好きなのかい？カートゥーン作品でも確かにミッ○ーは面白いから仕方ないね！」
「アメリカくんがずいっと出てきたね」
「あ、ロシアんちのカートゥーンは銀行強盗とかが愉快で好きだぞ」
「急にアメリカくんに告白されたー」
「違うよ！」
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作者名：ヴァーニャ | 作成日時：2017年3月10日 0時
