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3の世界【頑張れHERO!その2】 ページ4

滞在人数が増えた事を説明するのはどうしたらいいかと呟いたら、イヴァンが良い笑みを浮かべた。

「新作の魔法があるんだけど…使っていい?」

「嫌な予感がするから使わなくていい」

「もう使っちゃったけどね☆」

「訊いた意味!」

イヴァン曰く初めから滞在していたと誤認する魔法を使ったらしい。人は辻褄が合わない出来事があると記憶を捏造し、それを実際にあった事と認識してしまう。

そこを利用しての事らしいが、長い無駄話は好きじゃないイヴァンは説明してくれなかった。

「じゃあ俺が何しても誰も気にしないんだね!」

「あ、安全機能付き飛行マント」

アメリカは前にお買い上げしたマントを取り出して嬉しげだ。

「菊が安全機能を外して改良してくれたんだぞ!この光ってるマセキなんか魔力を入れる量とか色々marvelous!」

外見が確かにちょっと変わっているし、色味もクールな青色に変更されていた。マントの長さとかもちょっとなんセンチか伸びてて…って、もう別物じゃないか!

アメリカははしゃいで「何もかもcoolな俺に任せればOKなんだぞ!」とか言ったと思えば、扉の向こうに飛び出て行ってしまった。不安だ…





「さて、と」

Aに良いところを見せなくちゃ!

狡いことにずっとロシアが一緒に居るから余計に頑張らないとだよ。

それには夢子を攻略しないといけないんだけど…

先程ロシアから貰った資料には、彼が調べたらしい夢子の戸籍等の情報がずらりと並んでいた。

それによれば…生きている筈の両親が書類上では他界している事になっているらしい。彼は何処でどうやってこの戸籍を手に入れたんだろうね?

そして資料の最後には【これは僕が勝手に調べた事だからAは知らないし、悲しむだろうから言わないでおいてね】と書いてあった。

悲しむような事はしないさ。俺はHEROだからね。

人を生き返らせたいって願望はよく解るよ。俺だってAが死んだらそう思うさ。

でもAはそのせいで人が犠牲になったと知ったら悲しむだろうね。

美優の魂を内包するロシアもちの手前そう言ったりしないけど、あの出来事だって多分一生彼女につきまとうんだ。

…Aは夢子ばっかり攻略したがってるけど…多分先に家族を調べた方が良い。

ほら、日本の家の諺でショウヲイントホッスレバマズウマヲイヨって言うじゃないか。

意味?日本がボスより回復役狙えって意味だと言ってたんだぞ!

だからこれより俺はウマを射殺しに行くんだぞ!

…ん?

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設定タグ:ヘタリア , 枢連 , ヤンデレ   
作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:ヴァーニャ | 作成日時:2017年3月10日 0時

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