国達と神様の御使い３ (ページ22)

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３の世界【恐るべき偽神達】ページ22

(…メール？)

目の前の生物を警戒しつつ、私は来たメール内容を見ました。

件名とか真っ白ですね…誰でしょうか？

中身は空想の生き物や物語のキャラクターに似せた偽神に気を付けてという女神様達からの忠告でした。どこの女神様でしょうか…

…それはさておき、そうなると目の前に居るＧ擬きはそういうことでしょうね。

更にスクロールをすると、少しだけホッとなるような内容が書かれてました。

悪神は力の大半を封じられているせいか流石に物語そのままの生物は作れなかったらしく、性能はかなり落ちているらしいです。

然し。

相手は偽物だけど、掃いて捨てる程の奴よりはましぐらいの神と同等の力を持っているから気を付けて…と続きのメールがきました。

掃いて捨てる奴よりまし…なんだか良くわかりませんが、そこまで楽観視できない事だけはわかりました。

そこでＧに擬態していたそれはスラリとした黒いスーツの細い男になりました。

…に、偽都市伝説のスレンダーマンさんですか？

思わず目線を逸らしましたが、ちらりと顔が見えそうになっただけで酷い目眩と吐き気がしました。スレンダー病ですね。

じりじりと寄って来るので、私もじりじりと後退します。

神様、気を付けてって…いくらなんでも相手が悪すぎでしょう！？気を付けようがないですよ！

切り捨ててもまるで駄目。燃やそうが無傷です。

触手を延ばしては捕獲しようとしてきます。私は成人男性…それどころか爺なんですけど！？貴方がさらうのは子供でしょう！

と、そこで外から更に黒い物体が近寄ってきているのに気付きました。ドラゴン？でしょうか？

それはぬるりと船の中に入り込み、スレンダーマンを捕獲して去っていきました。

…ふうぅぅぅ。

様子的に先程のドラゴンも味方ではないような気がしますが、興味がないのかさっさと危険物を運んで行ってくれているので幸運に感謝しておきます。

「日本！」

おや？アーサーさんが凄い勢いでやって来ました。

「アーサーさん、どうしましたか？」

「こっちにNyarlathotep擬き…いや、黒いドラゴンが来なかったか？」

「来ましたよ。何を考えてるかわかりませんが…対峙していたスレンダーマンを連れていって下さり、助かりました」

「うわ…嫌なのが出てきたか」

狂気や混乱をもたらそうとするニャルラトホテプは、簡単に捻り潰せる相手でも騙そうとしたりする所があるのでまあ、まだましではあります。

…微妙にましってだけで質は悪いですけど。