然うは問屋が卸さない ページ9
「材料が足りないから集めなきゃだよ」
材料!そういえば何を使うんだろうか?知らなきゃ集められないよね。
「…材料はなんだい?」
アルフレッドもそう思ったのか恐る恐るイヴァンに訊くと、こう返ってきた。
「火蜥蜴の息と世界樹の葉と呪竜の鱗と上級マンドレイクと…」
「ファンタジーだな」
「湧き水と塩と砂糖だよ」
「一気に現実に戻された」
「イギリスくんは何でガッカリしてるの?」
ファンタジー大好きだからか現実(何が現実か解らないけど)に戻され、凄くガッカリしているイギリスの頬をつんつんしているロシア。止めなさい。
「火蜥蜴と上級マンドレイクと塩と砂糖は沢山在庫があるけど…湧き水と世界樹の葉と呪竜の鱗は…あまりないな…」
アーサーがそう言って自分の鞄の中を探っていた。アルフレッドは呪竜の鱗は沢山倒したから持ってるけど湧き水と世界樹の葉がないらしい。
私は…世界樹の葉がちょっとあるぐらいで、後は呪竜の鱗は…ない!それより上位の竜の素材ならロシアもちのお陰で腐るほどにある。ちなみに砂糖も。
イヴァンにそう説明すると、病魔の竜の素材はあるかと訊いてきた。沢山あります。ロシアもちのおやつです。
「呪竜より量が少なくて済むよ。貰って良いよね」
「勿論」
「イギリス君の持ってる竜は水晶竜の子供かな?世界樹の葉の代わりになるね」
イヴァンはイギリスの竜に目を付けた!うるうるした目で頭を横に振り拒否するイギリス。可哀想だから意地悪は止めなさい。代わりにならないし。
ただの意地悪をしているだけだよとイギリスに教えると、彼は目をきっと吊り上げてイヴァンを睨んだ。睨まれてもにやにや笑っていやがる…
「うふふ。世界樹は枯れたらしいけど…どうするのかな?」
「え!?」
「水が汚染されたからね」
「じゃ、じゃあ湧き水は…」
「汚染されてるから駄目だねぇ。大変だねぇ」
イヴァンにやにやすんな!
どうしようどうしようと悩んでいると、祈りのポーズをしていたギルベルトが口を開いた。
「ど、どどどどどうする!?神様が俺様の真摯な祈りに応えてくれたぞ!?」
「何言ってるんでしょう彼は」
菊が半目でギルベルトを見詰めてそう呟く。でも…
ロシアとイギリスと私はもしかしたらと期待した。
ギルベルトが更に呟いた。
「お手伝いをしてくれたら褒美をくれるって言「お酒!」
皆の目が叫んだロシアに向く。
なんかハッとした顔してるけどもう遅いよ。
皆も生暖かい目で君を見てるし。
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かななん - シリーズ序盤のほわほわギャグは何処へ……? (2021年12月11日 22時) (レス) @page3 id: 4cf51eeb61 (このIDを非表示/違反報告)
Kちゃん - 王子…実はホモじゃなかったのか…?大好きなお兄ちゃんと遊ぶ(その通りの意味)感覚なんですかねぇ… (2017年6月19日 16時) (レス) id: 2ce2e79cd6 (このIDを非表示/違反報告)
Kちゃん - お久しぶりです…最近サイトに来なかったのでその間に話が貯まっていて読みごたえがあり嬉しいですw しかし…ぷーちゃんが好きとはなかなかいい趣味してるな王子!(倉掃除領) (2017年6月19日 15時) (レス) id: 2ce2e79cd6 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - sorasiさん» 菊さんはイヴァンさんのやり返してくるギリギリを見極めていますので無事でした。……どんな事をしたかはご想像にお任せします(笑) (2017年1月1日 10時) (レス) id: ed671a183d (このIDを非表示/違反報告)
sorasi(プロフ) - ……どんな誘惑したんだろ。菊さん。 (2016年12月31日 20時) (レス) id: d37c8d6fea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヴァーニャ | 作成日時:2016年12月9日 19時