義弟はヒキオタ3 ページ7
「えーと、小雪君はよく平気だね。ぐろいのに…あ、平気じゃないんだね」
器用にも立ったまま静かに失神している小雪。
そりゃ滅茶苦茶あれだもんね。モザイク必須の感じになってるもんね。猫まんま的な、うん。
野戦で応急処置に慣れているロシア達は、数の少ない医者達に喜ばれた。応急処置すらなかなか出来ない程に患者が多いのだ。
ロシアもちと手分けしてウイルスの感染者を調べた所、医者すらも含めて約半分程も居た。
空気感染するのだとしたらやばいな…
しかし、白緑の木の周りに置かれた患者の中にウイルスは居なかった。効果があるようだ。
…いちいち見るよりまだまだ少ない白緑の木を増やす手伝いをした方が早そうだ。
鞄からシャベルを取り出そうとすると、なにやらまあるい物体を掴めてしまった。これは…!
「…なにやってんのアメリカもち」
私に見つかり持ち上げられてハッと驚いた顔をしたアメリカもちは、直ぐにキリリとした表情を作った。
「HEROが助けに来たんだぞ!」
「わあ、助かるよめたぼもちくん!君の優しさと味はきっとお正月まで忘れないからね!」
「食べられる!?」
さっきまでありんこを見ながら応急処置を手伝ってたロシアは、ナイフとフォークを取り出した。上品に切り取って食べるつもりだ!
「ロシア駄目だよ!」
「A!俺を助けてくれるのかい!?」
「きな粉とナプキン忘れてる!」
「Oh, my god」
お菓子を食い荒らしたアメリカもちを戒めた後、いつまで続くか解らない木植作業を始めた。
木植を始めてから約20時間。
一周回って逆に楽しくなってきた頃、漸く食事にした。
あれ?皆が何故か拝んでる?
なんだ私の横に盛られたお年寄りの家によくあるようなお菓子の山は。
「ありがたやありがたや。ぼおかろいどの神様お納めくだせぇ」
お菓子が追加された。ていうかぼおかろいどの神様って何?…もしや私!?
辺りを見回すと小雪が演説していた。それを聞き入るお年寄り達に若い人達(何故か女性が多い)
私が愕然としていると、イギリスがぽんと私の肩を叩いた。
「今は娯楽がないから集まってるだけだろう。その内収まる」
「そうだね…」
近くで要らぬ布教していた小雪は良い汗かいたといわんばかりの笑みで「これでまた安心して引きこもれる」と呟いた。
ちょっと待て。
「ど、何処に引きこもるつもり?」
「け、研究所に。生きて動いてる生物と長い間一緒に居ると…腐る」
「腐らないよ!?」
「生物無理駄目」
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かななん - シリーズ序盤のほわほわギャグは何処へ……? (2021年12月11日 22時) (レス) @page3 id: 4cf51eeb61 (このIDを非表示/違反報告)
Kちゃん - 王子…実はホモじゃなかったのか…?大好きなお兄ちゃんと遊ぶ(その通りの意味)感覚なんですかねぇ… (2017年6月19日 16時) (レス) id: 2ce2e79cd6 (このIDを非表示/違反報告)
Kちゃん - お久しぶりです…最近サイトに来なかったのでその間に話が貯まっていて読みごたえがあり嬉しいですw しかし…ぷーちゃんが好きとはなかなかいい趣味してるな王子!(倉掃除領) (2017年6月19日 15時) (レス) id: 2ce2e79cd6 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - sorasiさん» 菊さんはイヴァンさんのやり返してくるギリギリを見極めていますので無事でした。……どんな事をしたかはご想像にお任せします(笑) (2017年1月1日 10時) (レス) id: ed671a183d (このIDを非表示/違反報告)
sorasi(プロフ) - ……どんな誘惑したんだろ。菊さん。 (2016年12月31日 20時) (レス) id: d37c8d6fea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヴァーニャ | 作成日時:2016年12月9日 19時