最初の世界【圧勝】 ページ16
憤慨するイギリスを宥めて、早速私達は魔王軍に突撃する事に決めた。
張り切ったロシアがイギリスの惡料理を影倉庫にしまった。どぷりと沈む惡料理を見て嫌な予感は少ししたんだよね…
突撃するのにルートヴィッヒの戦車に乗り込む。魔王とか居るような世界観だし、戦車来たら驚愕するかな?
「前方に生命反応有り!此方は見つかっていないもよう!」
「数はどのくらいか解るかA」
「約30万!人間とは違う気配!」
「了解。アルフレッド、ドローンは出せるか?」
「戦闘用なら出せるみたいだ」
「ならそれにカメラが付いているだろう?それで様子を探ってきてくれ」
「解ったよルートヴィッヒ」
ドローンを作って目を閉じるアルフレッド。いいなそのスキル…
ちなみに私は戦車の上の出入口から顔を出している。
戦車の操作はルートヴィッヒ。その背後にアルフレッドが座り込んでいる。ロシアとイギリスは…戦車の前側に座ってピクニック中。
お弁当を堪能する二人を眺めつつ、アルフレッドの報告を待つ。あ、戻ったみたい。早いな。
「…魔王軍で間違いないようだよ」
「そうか。ならこのまま突っ込むぞ!」
熊耳をぴんと立てて臨戦態勢のロシアに、何故か泣きそうな顔で惡料理を持つイギリス。
そのまま戦車を最高速度にして敵の陣地に…突っ込む!
約30分後――ちょっとモザイク欲しくなる風景が広がっていた。
しくしく泣きながら「べ、別にわざと何だからな!不味くわざと作ったし!」と、誰かに言い訳をするイギリスの頭をわしわし撫でつつ、先程の蹂躙戦を思い出す。
アルフレッドのドローンによる爆弾投下攻撃に、ルートヴィッヒの大砲攻撃は言わずもがな強力だった。
やばいのはロシアのスキルとイギリスの惡料理だった。
ロシアのお酒スキルは思ってた以上に凶悪で、空間に出すのは勿論の事、血液をお酒にしたり脳にお酒を出したり鼻と口にお酒を注ぎまくったりしていた。ただの回復スキルちゃうの…?
イギリスの惡料理は…投げた所がごぽごぽと溶けていくのを見れば威力の強さが解る。最終的に敵はイギリスの惡料理を見ただけで泣いていた。イギリスも泣いていた。
魔王軍を壊滅させた後に、魔王城に向かったのだが…なんと魔王城はもぬけの殻だった!
「魔王逃げた?」
「多分逃げたね。君の惡料理が怖くてじゃないかな?」
「は、はは!英国なめんな!伊達に不味いと言われてないぞ!」
「君んち凄いね。これ食べれるんだから」
ロシアやめなさい!
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かななん - シリーズ序盤のほわほわギャグは何処へ……? (2021年12月11日 22時) (レス) @page3 id: 4cf51eeb61 (このIDを非表示/違反報告)
Kちゃん - 王子…実はホモじゃなかったのか…?大好きなお兄ちゃんと遊ぶ(その通りの意味)感覚なんですかねぇ… (2017年6月19日 16時) (レス) id: 2ce2e79cd6 (このIDを非表示/違反報告)
Kちゃん - お久しぶりです…最近サイトに来なかったのでその間に話が貯まっていて読みごたえがあり嬉しいですw しかし…ぷーちゃんが好きとはなかなかいい趣味してるな王子!(倉掃除領) (2017年6月19日 15時) (レス) id: 2ce2e79cd6 (このIDを非表示/違反報告)
ヴァーニャ(プロフ) - sorasiさん» 菊さんはイヴァンさんのやり返してくるギリギリを見極めていますので無事でした。……どんな事をしたかはご想像にお任せします(笑) (2017年1月1日 10時) (レス) id: ed671a183d (このIDを非表示/違反報告)
sorasi(プロフ) - ……どんな誘惑したんだろ。菊さん。 (2016年12月31日 20時) (レス) id: d37c8d6fea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヴァーニャ | 作成日時:2016年12月9日 19時