国達と神様の御使い

悪神の邪悪な悪戯 ページ11

「ふーん」

興味なさそうにそう相槌を打つイヴァン。ギルベルトは気にせず私を見た。

「Aを中心に手伝って欲しいらしい」

「…何故？私、そんなに強くないよ？」

「うーむ…なんかよく解らないが…らいとのべるだとかによくある、おとめげーむ原作の世界に悪女転生とかいうのみたいな…ふわふわな世界に改造されたりしてるらしい。妙に挙動不審な動きをさせたり、人を召喚とかいう方法で拉致させたり、重要人物を知能低下させたり、いろいろ好き放題するから大分困っているらしいぜ？

今この世界がこんな感じになったのも悪神のせいらしいし」

「なんだって…？」

ギルベルトの言葉でアルフレッドの怒りゲージが瞬時に振り切れ、血管が凄く浮き出ている。菊もとても怒っているようだ。

…私も悪神をぶん殴りたい！

「悪戯好きの悪神かぁ…彼を捕まえたら大事な所に針金を刺して全裸でＭ字に固定して首に負け犬主義と書いた看板ぶら下げて大通りに放置でもする？」

イヴァンの言葉でアルフレッドの怒りがスッと消えた。皆なんか青ざめてる？

でも…

「それより私は頭蓋骨開けてスプーンで脳味噌を掬って食べさせたり自分の大事な所を切り取って炒めて食べさせた方が反省すると思うな！」

「わあA、最高の発想だよ」

イヴァンに誉められた！

「だから怖いってその発想！」とイギリスが抗議してくる。でも怖い目にあわなきゃ直してくれないだろうし…ちょっと過激なのは仕方ないよね！

「日本人って怖いな…」

「いや！アルフレッドさん！Aさんが異常なだけです！」

アルフレッドと菊が失礼だ。ていうか菊の趣味もちょっと異常だよ？なんで常識人ぶってるの？

「ま、まあ、出来たら悪神探しだして欲しいらしいし、見つけて捕まえれたら玉を摘出するのも目玉を抉って脳に植えるのも腕を切り取って膝に付けるのも皮を剥いで蛭を這わせるのも好きにしろよ」

「実はギルベルト、凄く悪神に怒ってる…？」

「そりゃな」

可愛い顔でエグい事を言うギルベルト。そのせいで一回死んだんだし、そりゃキレるよね、うん。

勿論手伝う事にした。

ただ、本当に神様がお願いしてきてるのか解らないんだよね…

全て悪神が嘘ついて言ってるだけかもしれないし、何も解らないから怖いんだよね。

私、無宗教だし信じづらいです。

でもペンダントに魔力がたっぷり詰まってるし、少しの無茶なら大丈夫そうかな？

…もし神様の言葉が本当なら頑張るよ！この拳で全部解決さ！

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