・ ページ34
urtside
夜、彼女から電話がかかって来た。
A「もしもしうらたくん？ごめんね、こんな夜に。」
urt「ほんと、今何時だと思ってんの。」
A「ごめんって〜！！w」
ほんとは、嬉しかった。君から、初めて電話がかかって来たから。
それと同時に、嫌な予感がする。
息苦しそうにする彼女の声で、その予感は強まっていった。
urt「…悪い、もう切っていい？？」
…考えるのが怖くて、俺は早めにAとの電話を切った。
彼女が好きだった。大好きだった。優しくて愛らしい彼女は、まさに俺の天使だったんだ。
なのに、俺は、逃げた。
A「…切れちゃった。忙しかったのかな。
…あーぁ、伝えられなかった。」
彼女と向き合いもせず。
病院から連絡があった。夜遅くなんて関係なく、俺は病院へ向かった。
「… Aさんがね、私がいなくなっちゃったら、あなたにも絶対連絡して。って、言ってたの。」
urt「…。」
おかしいと思ったんだ。彼氏でも無いし家族でも何でも無い。なのに連絡だなんて。
urt「…お前さぁ、しんどかったならなんで先生たちに言わないんだよ。」
無理だって、わかってても、やることはいくらでもあっただろ？
なぁ、A。
urt「…っその気にさせといて…先に行かないでくれよ…。」
なんで、なんで俺を置いていくんだよ。
白く、透き通った肌。
数時間前まで俺と笑い合っていたAだとは思えないくらい、痩せていた彼女。
俺が抱いていた恋情は、彼女に伝えることなく、虚しさと悔しさに堕ちていった。
urt「…手紙？？」
看護師さんが、俺宛にAからの手紙をくれた。
看護師「だったら自分で渡せばいいじゃ無い。」
A「むっ、むりだよぉ…恥ずかしいもん…。」
看護師「ほんとはね、Aちゃん、それゴミ箱に捨ててたのよ。でも、もったいないでしょ？？せっかくだから、Aちゃんが1番渡したかった人に、あげたいのよ。」
urt「…っA、A…。」
「うらたくんへ、
いつも私の病室に来てくれてありがとう！！
最初は不思議な出会いだったけど、うらたくんと出会えてよかったな〜って、思っています。
ねぇ、前、愛情と恋情の話をしたよね？？
…意識，して欲しかったんだ。ごめんね？？
私、うらたくんのこと大好きだったよ。
でも、うらたくんにはもっと可愛い子が似合うと思うの！！だから、幸せになってね、絶対だよ？？
それとさ、夢、諦めないでね？？
ごめんね、うらたくんのかっこいいところ、見たかったな。
大好きだよ、うらたくん。 Aより！！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 147人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ほむぽん | 作成日時：2023年4月6日 1時
