【ｲﾅGO】幽霊【霧野蘭丸】 (ページ24)

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A「よいしょ…。」

霧野「大丈夫か？」

私たちは学校の校門を上から無理やりまたぎ、侵入した。

霧野「先生、見回りしてるだろうな。どうするんだ？」

A「ばれそうになったら思いっきり逃げればいいよ。暗いし誰だかわからないし」

霧野「んな無茶な…」

小声で会話をしながら、私たちは上へあがっていく。

A「始まりはここだった。」

霧野「二年の教室か。ここで何が始まったんだ」

A「ゲームだよ。世界一の最低最悪のゲーム」

私たちは机に座った。

思い出すだけで胸糞悪くなるよ。

ほんと。

霧野「…」

A「まず。私は、ここの世界のものじゃない」

霧野「本当か？」

霧野は少し疑っているみたいだ。

A「仮に、私がいた世界を第一世界と呼ぼう。ここは第二世界。同じようで違う世界」

霧野「お、おう。それで、ゲームっていうのは何なんだ？」

A「ある日この町から私たちサッカー部員以外の者がいなくなったの。そのある日というのは黒い招待状が届いた日。」

霧野「招待状…ゲーム参加の招待状か。」

A「そう。でもね、その招待状は部員皆に届いたものじゃなかった。届いていないものは其の日、学校内でこの世を絶ったわ。」

今でも思い出す。

まるで昨日のことのように覚えている。

A「そして、日を追うごとに私たちの友情は裂けたいった。最後に残ったのは京介ただ一人だった。」

霧野「何で、仲間割れなんか…。」

A「想像つかないでしょ？このゲームとても皮肉なの。一人を消すとその人の価値にあった賞金が手に入るのよ。」

霧野「…。」

A「皆最初は一人だった。でもだんだんをチームができてきた。私が一緒に居たのは、京介、天馬の二人。途中から狩屋も加わったわ。」

霧野「なぁ。さっきから思ってたんだが何で剣城だけ名前呼びなんだ？」

A「あぁ。私、京介と付き合ってたの。」

霧野「そうか…」

A「天馬は最後の方気が狂ったみたいだった。でもあれも…全部、黒幕の仕業だった。」

霧野「誰なんだ？黒幕ってのは」

A「京介だよ。まぁ、京介も京介で本物じゃないんだけどね。」

霧野「？？」

A「あの世界の皆は、人形なの。意思をもたない操り人形。それを支配し操るのが京介。」

淡々と語る。