【ｲﾅGO】幽霊【霧野蘭丸】 (ページ3)

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3会いたいページ3

合宿以来

彼女の声は聞こえなかった。

今では何かの聞き間違いだったと言えるほどに

彼女の声質や高さやらを忘れてしまった。

合宿から一週間がたった。

速水「浜野君達は勉強していますか？？」

休み時間も終わりに近づいた時間に速水がそういった。

浜野「ちゅーか！勉強しなくてもいけるっしょ！」

倉間「馬鹿か、ちゃんと勉強しろ」

浜野「そう言ってさぁ～倉間勉強してる割にあんまり頭良くないじゃん！」

倉間「んな！？ぅっせ！！！！」

神童「あのなぁ、俺たちもあと一年したら受験生なんだぞ？？」

浜野「あっ！霧野は勉強してる？？」

霧野「へ！？あ、いや、特に…」

神童「やっぱり何かあったんだろ？霧野…」

霧野「ちょっと考え事だよ」

俺が最近ずっと悩んでいるせいか皆は俺のことを心配していた。

でも、くだらないことだ。

ただ、声が聞こえただけなのだから。

それなのに

どうしてこんなにも胸が痛くなる物なのだろうか。

そう考えている間にもチャイムは鳴り、
授業が再開した。

今日は何かが変だ

荷が重いような

まるで

まるでこれじゃぁ

幽霊に憑りつかれているみたいじゃないか。

・

・

・

赤い夕日は教室をすっぽり包み込んでいた。

彼らの顔も赤く照らされていた。

少し胸が高まる。

どこかで見た光景。

懐かしく複雑な

でも覚えがない。

俺はいったいどうしてしまったのだろうか？

神童「霧野？部室はこっちだぞ？？」

神童が喋りかける

でも

今日なら

霧野「ごめん。神童、今日はちょっと用事があるんだ」

会える気がするんだ。

・

彼女に。