12不信 ページ12
円堂「皆！！！食いにいこうぜ！」
練習後監督はそういった。
天馬「俺ラーメンが食べたいです！！！！」
A「私用事があるから先帰るね」
用事........剣城とも関係しているのだろうか？
わからない。だがとてつもなく不安になった。
良からぬことが起こるのではないか？
そんな気がましてままならなかった。
Aが皆と別れたあと時間をおいて俺も皆の誘いを断った。
そしてAが向かった先へ。
学校にはもうだれも残っていなかった。
夜七時だった。
あたりは暗くなり、静まり返っていた。
職員室。
彼女はここに入っていった。
A「ふふふ......みつけた」
何かの書類をとるとそう呟いた。
俺はドアの隙間からその様子をうかがっていた。
ﾊﾟｼｬ
ケータイのシャッター音が鳴り響いた。
何かをとっている？
何をとっているのかを分からないが
こんな時間にやることといったらカンニングか何かなのだろうか？
A「霧野」
ささやく声が聞こえた。
ｸｽｸｽと笑う声とともに。
─────。
A「何をしているの？」
暗闇の中で彼女の表情は読み取れなかった。
怒っているのだろうか？
霧野「職員室に...用事だ」
学ランのポケットに手を突っ込む。
冷たい感触。
部室の鍵だ。
霧野「そ、そーそー！これ！この鍵届けに来たんだよ」
本当のことと言えば本当のことだから
嘘ではないよな？
A「ふーん.......」
彼女の冷たい目線
冷めた態度。
何もかもがこわかった。
霧野「Aは、ここでなにしてたんだ？」
A「別に...」
そう言い彼女は職員室から出ていってしまった。
溜め込んでた息を吐く。
鍵を机におき職員室を出る。
剣城「せん...ぱい？」
出たところには剣城がいた。
霧野「どうした剣城？今日は部活休んで先に帰ったんじゃないのか？」
剣城「兄さんのお見舞いに...行ったんですけど...声が聞こえて」
霧野「声？」
少し躊躇し剣城は続けた。
信じてもらえないだろうと思っているに違いない。
だが俺は真剣に話を聞いた。
これは俺が彼女....Aとあったときと同じような気がする。
剣城「確かに耳元でこう言ってたんです。」
『許さない』
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作者名：みずい | 作成日時：2014年11月16日 16時
