雷門に来たシードは豪炎寺の義弟でした２【イナGO】 (ページ31)

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特別編　７　罠　ページ31

マネージャー達が行方不明になり１時間が経過し、皆で本格的な捜索計画を立て始めた頃ー

「この島にいる雷門イレブンの諸君。」

ー島内放送と思われる忠告が四方から流れた。

「君たちのマネージャー達は私達が預かった。彼女達の安全を確保したいのなら明日の昼までにスタジアムに来たまえ！」

「…最悪だ。」
(嫌な予感がしたが、まさか奴らに捕まっているとは…。いやしかし、無事が判っただけマシか。)

「早く助けに行きましょう！」
天馬がはじめに口を切る。天馬らしい真っ直ぐな発言だが、Aは同意はできなかった。
「いや、今は休んで明日の昼に向かうべきだ。」
「何でよA！葵や先輩達が危ないんだよ！」
「天馬の気持ちはわかるが、奴らは人質であるマネージャーたちを厳重に警備しているだろう。少数の俺たちで奴らの警備を掻い潜れるのか？それに白滝達と試合になった時を備えて俺たちには体力の回復が必要だ。」
「……！！」

少し間を置いて鬼道コーチが口を開く。
「状況的には試合をするとは思えないが…なぜそう考えるA。」

「牙山は俺たちを白滝を使って完膚なきまで倒すはずです。うまく説明はできませんが確信しています。」

「そうか……そうだな。」
そういう鬼道コーチはどこか遠くを見ているようだった。
まるで昔を思い出すように。

「よし、解った。ならば雷門イレブンと俺、円堂、俺たちを助けた人物として吹雪のメンバーで明日の昼に乗り込む。」

「鬼道コーチ、風丸さん達は？」

「俺たちは別働隊で潜入…だろ？」

「フッ……よく解ったな。」
「何年の付き合いだと思ってんだよ。」

ーそうして一抹の不安を残しながら俺たちは明日に備えて眠りにつくのだった。

続く。