はやめのパブ〇ン ページ5
話を戻そう。
話を終わらせてこの場を去りたい。
ファン1人に長々と時間を割けるほど魔法少女も暇じゃないのだ。
ましてや仕事の直後。誰だって残業は嫌いでしょう?1部の特殊な人を除き。
『えーっと、ショッピくん…だよね。覚えてるよ〜。いつも応援ありがとう。お仕事楽しいから全然大丈夫だよ!それよりも、魔物が出てる時は怪我しちゃったら良くないから警報が止むまでお家にいようね?』
こういうタイプのファンは自分の話の隅から隅まで拾ってあげると喜んでだいたいすぐ対処できる。
別にファンへの対応を除いては仕事は楽しいし嘘もついていない。はず。
「でっでも!週に一回しか魔物は現れないし、Aちゃんに会えるのも討伐後のこの時間だけだしっ!もちろんテレビで放送されてるのも全部録画しとるし毎日見てるんやけど!でも!」
『ショッピくん。』
話を遮って手を握る。
『私はね、こうやって会ってお話できるのはもちろんすっごく嬉しいし楽しいよ?でもね。
私のせいでショッピくんが怪我しちゃったら…って思うとね、会ってお話が出来ないよりも何よりも辛いんだ。』
「でも…俺は話せない方が!」
『違うの。もしショッピくんに怪我させちゃったら、私……
魔法少女、辞めなきゃいけないの。
魔法少女の原則、ショッピくんなら知ってるよね。
第1条、民間人に怪我をさせるべからず。
ねぇ、私と話せる機会が減るのと、二度と私の姿すら見れないの、どっちの方が辛いか。ショッピくんはどっちが嫌?』
申し訳ないが、君のその気持ち、利用させていただこう。
純粋な心と対応では魔法少女なんてやっていけないんだ。
許せ。
「……分かりました。警報が止むまではちゃんと居ます。
魔法少女はみんなの平和がいちばん、ですもんね!」
何かを我慢するように、へらっと笑う君。
罪悪感に苛まれながら、にこっと可愛らしい笑顔を見せて頭を撫でる。
『うん!そうしてくれると嬉しいな。もちろんすぐに立ち去るわけじゃないから、これからもいっぱいおしゃべりしようね!じゃあ私、もう行くね!』
「あっ、ありがとうございました!また話しましょう!絶対ですから!!!」
話の区切りをみて足早にその場から立ち去る。
奴が怪我でもしようものなら懲戒処分確定物だ。
減給は辛い。
もっと早くこういっておけば良かったんだ。なんでほっといたんだろ、悩みの解決は早いに越したことはない。
風邪だってそうでしょう?はやめのパ〇ロンだ。
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何をするにも「ら」を言ってしまう人です - スランプですか……でも、聖さんの小説すっごく面白くて好きです!!ゆっくりでもいいので頑張ってください! (2023年5月5日 7時) (レス) @page19 id: 3e8fde3e6c (このIDを非表示/違反報告)
聖(プロフ) - 雪兎さん» めっちゃ好きのお言葉ありがとうございます〜!励めになります!だるだるゆるゆる更新ですがどうか末永くチョコレートを食べながらよろしくお願いします… (2023年1月30日 1時) (レス) id: 2e2d2a438d (このIDを非表示/違反報告)
雪兎 - ずっと頭の中で元ネタであろう曲が流れてて、歌いそうになるしチョコ食べたくなるし…めっちゃ好きっすありがとうございます。(何が言いたいのかはっきりせぇ) (2023年1月29日 12時) (レス) @page18 id: d89776f955 (このIDを非表示/違反報告)
Masatoサブ@3(プロフ) - 聖さん» そうなんですね、それはよかった……!もし私の一言でこの小説が閉じられてしまったら申し訳ないな、と思っていたので。丁寧に教えてくださってありがとうございます! (2023年1月26日 1時) (レス) id: 8b51d1c001 (このIDを非表示/違反報告)
聖(プロフ) - Masatoサブ@3さん» ですので、こちらの作品は主観での判断ですが、恐らく大丈夫だと思います!勇気をだしてわざわざお伝え下さりありがとうございます!歌詞等引用して侵害に当たらないよう、務めてまいりますので、これからもよろしくお願いします! (2023年1月26日 0時) (レス) id: 2e2d2a438d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:聖 | 作成日時:2022年4月9日 2時