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奈美が怪しげに笑みを覗かせた。
その表情は以前見た時よりもさらにやつれた気がする。
「母さんがね、翔と話したいって言ってるの。
ねぇ、お願い。ほんの少しだけでも良いの。
母さんに声を聞かせてあげて…」
「え?…何で?奈美の母さんは、俺のことなんて知らないでしょ?」
次に奈美が見せた笑顔は、とても優しさの込められた笑顔だった。
「何言ってるの。翔は小学校の時からの親友でしょ?
昔からよく翔の話をしてあげてたもん。
仕事が忙しくて、なかなかゆっくりできなかったけど、
時間があればいつも、私の話をちゃんと聞いてくれた。
翔のことも、まだ覚えてるの」
翔は目頭が熱くなる想いでいっぱいだった。
やはりこんなにも優しい彼女が罪を犯しただなんて、
翔にはとても信じられなかった。
しかし、次の瞬間、奈美の顔から笑顔が消えた。
冷たい声で言う。
「それで…二宮和也と話でもすれば?
翔はあの人と仲良いんでしょ?」
「ちょっと待って、どっから和也が出てくんだよ!」
「…お母さんと話せば分かる」
そう言って翔を手招いた。
翔は少しだけ恐怖心を抱きながらも、奈美のもとへ寄った。
「耳を貸して」
「うん…」
そして奈美は、数字を並べた。
「これがお母さんの家の番号。必ず連絡して。お願い」
「…うん、分かった」
正直言って、何が起こるか分からないから翔も不安だった。
だが和也の名が出て来てしまったら、電話をする他なかった。
「電話、必ずするよ」
言いながら、翔は精一杯笑ってみせた。
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夜空(プロフ) - おみやさん≫返信が遅れてしまい、申し訳ありません(泣)自分で書きながら「ああ、良いお母さんだ」とか思いました(笑)確かに最近はこういう方が減ってますよね…悲しいです…。 (2011年12月27日 17時) (
レス) id: 1bf64a127c (このIDを非表示/違反報告)
おみや(プロフ) - う〜ん我が子を信じる母の思いが伝わってきますね〜。しっかりした意志を持っている最近こういう人みないな〜┐(￣ヘ￣)┌ (2011年12月24日 17時) (レス) id: 9d07d6d4b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/moegiiro2417/
作成日時：2011年12月20日 18時
