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和也が長いため息をついた。
そしてゆっくりと話し始めた。
「奈美は、俺の近所に住んでたやつだったんです。
学校は違ったけどよく一緒に遊んでました。
俺にとって奈美は、妹みたいな存在でした。
だから俺は、奈美が芸能界に入ると言った時、心配でした。
涼子さんっていう優しいお母さんのもとに生まれ、
可愛がられて育ってきた奈美は、本当の痛みを知りません。
いつだって涼子さんや俺が守ってあげられる訳じゃない。
…俺はオーディションの一週間ほど前、
奈美と一緒にテレビ局へ行きました。
その時すれ違った彼女らが言った言葉を、俺は忘れない。
確かに彼女らは『次のターゲットは奈美だ』と言ったんです。
奈美は真剣にアイドルを目指してました。
歌も上手くて、躍りもできて、演技の上手いアイドルになりたいって
よく言っていました。
そして、いつか自分の力で母と共演したいと言っていました。
そんな奈美の姿を、俺は一番近くで応援してやりたかった。
でも!!
奈美がいじめられて、辛い思いをするなんて俺には耐えられなかった!
無理だったんですよ…」
翔は今更後悔をした。
和也はこんなにも人のことを思いやれる優しい人であることに、
なぜ気づかなかったのだろうかと。
サトシも肩を震わせて翔にしがみついている。
きっと泣いているのだろう。
「オーディションの前日、俺は奈美にそのことを話しました。
だけど奈美は、信じようとしなかった。
この時俺は、何度『奈美なんて傷ついてしまえばいい』と思ったのか…
分からない。分からないけど、あんなやつ放っておけばいいって…
そう……思ったのに…俺は、奈美を放っておくことなんて、できなかった」
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夜空(プロフ) - おみやさん≫返信が遅れてしまい、申し訳ありません(泣)自分で書きながら「ああ、良いお母さんだ」とか思いました(笑)確かに最近はこういう方が減ってますよね…悲しいです…。 (2011年12月27日 17時) (
レス) id: 1bf64a127c (このIDを非表示/違反報告)
おみや(プロフ) - う〜ん我が子を信じる母の思いが伝わってきますね〜。しっかりした意志を持っている最近こういう人みないな〜┐(￣ヘ￣)┌ (2011年12月24日 17時) (レス) id: 9d07d6d4b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜空 | 作者ホームページ：http://ameblo.jp/moegiiro2417/
作成日時：2011年12月20日 18時
