また逢う日まで【WT】 (ページ20)

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20. ページ20

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『まずは魔法の基礎知識から。魔法は全部イメージで具現化することができるの。例えば』

私は左手に炎、右手に氷を生成した。

『こんな風にね。でも魔法を使うには同時に魔力も消費する』

先程生成した炎と氷を消失させるとシャークんに本棚から持ってきた魔導書を渡した。

『魔力の量は個人差があるけど鍛錬を積めば基本的に誰でも魔力量を上げることができる。詳しくはその魔導書に載ってるよ』

シャークんは魔導書を開き、じっと見つめて読み始めた。

shk「魔力をあげる鍛錬って...この本には瞑想ってしか書いてないけど、本当にこれだけでいいのか？」

『勿論それ以外の方法もあるけど瞑想が一番簡単に、そして効率良く魔力量を上げられる。...ほんの少しずつだけどね』

塵も積もれば山となる。瞑想で魔力量をあげるには本当に忍耐力が必要だ。でもそれは確実に己の力となる。

shk「他には？一気に魔力量を上げる方法とかは無いのか？」

『うーん...あるにはあるけど』

shk「それは？」

『火事場の馬鹿力ってやつだよ。自分や大切な人が死にそうな時にその強い思いが具現化して、それに比例するように魔力量も大きく増加するの。でもこれは本当に思いが強くないと発動しない。魔力量の増加目当てにやってもきっと意味が無いよ』

shk「...つまり今は瞑想でしか魔力量を高められないってことか」

『そういう事だね』

彼は顔を曇らせると「もっと他にはないのか」と聞いてきた。とは言え私も知っているのはこれくらいしかないのだが。

『でも魔法を使う上で瞑想ってとっても大事なんだよ。ほら、魔法はイメージって言ったように瞑想はイメージトレーニングもできる。...イメトレしながら魔力量も高められる、これって一石二鳥じゃない？』

shk「確かに...」

彼の先程まで曇っていた顔は晴れやかになり、目をキラキラ輝かせて私を見つめていた。

『後は...固有魔法のことも教えなきゃね』