ほくとくらぶ。 (ページ5)

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よんページ5

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『どうしたんですか？』

冷静にそうたずねると、松村さんは私を掴んでいる反対の手で頭をかいた。

北斗「ああ、えっと……送るよ」

その言葉に私は軽く目を開いた。

『…お気遣いありがとうございます。でも、大丈夫なので！』

笑顔でそう言うと、松村さんは握る手を強めた。

北斗「俺が送りたいの。だめ？」

うるうるな瞳、色気たっぷりなその表情に見つめられて、駄目なんて言える人はいない。

圧に負けて、私は仕方なく頷くと、松村さんは嬉しそうに笑った。

ジェシーさんに見送られて、私たちはクラブを後にする。

すると、松村さんは急に手を握った。

異性と手をつなぐなんて、久しぶりすぎてビックリした。

北斗「こっちだよ」

駅とは逆方向へ歩いていくので、戸惑ってついていくと駐車場に着いた。

北斗「乗って」

助手席のドアが開けられて、わたしはオドオドしながら乗り込んだ。

松村さんの匂いが鼻をかすめる。

ああ、やばい。ドキドキと心臓がなっている。

ばたん、とドアが閉まって車が進み出した。

北斗「…緊張しなくていいよ？」

ガチガチしているのに気づいた松村さんが苦笑いでそう言う。

『…すみません、遠回りかもしれないですけど』

北斗「いーよ。俺が送りたいの」

松村さんが笑った。

『…ありがとう。』

北斗「家どこらへんなの？」

『あ、ホテル街抜けたとこの美容室…の近くです』

北斗「あ、あのデカイ一軒家？」

『はい、知ってるんですか？』

北斗「いや、SixTONESのみんな知ってるよ。みんなであそこに住みたいって言ってたもん」

『ふふ、嬉しいです』

私がニコッと微笑むと、松村さんも嬉しそうに笑った。

北斗「あ、Aちゃんさ…ホストとか苦手そうなのに、なんで来たの？」

ふと気になったようにたずねる松村さん。

『咲に連れてこられて。気分転換にいいかな、って』

北斗「でも無理だったのか、」

『…はい。すみません、失礼ばっかしちゃって』

謝ると、松村さんは首を横に振った。

北斗「全然…今日来てくれてありがとう。Aちゃんとも会えたし、良い日だった」

サラリとそう言う松村さんに顔が赤くなったのが自分でも分かった。

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