ほくとくらぶ。 (ページ4)

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さんページ4

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ああああ、私のバカ。

さっきの部屋から出て、まっすぐな廊下を歩いていた。さっきの部屋は控え室か何かだろうか。

というか、松村さんには悪いこと言ったな、

松村さんは、悪い人じゃないかもしれないのに…

顔を上げると、明るい光が奥に見える。

その方向へ向かっていると、咲特有のやかましい笑い声が聞こえた。

キラキラ光った、シャンデリアに、酌み交わされるお酒。

…誰がどう見てもホストクラブだ。

そこの奥の席、咲とさっきのジェシーという男性が見えた。

『……咲！』

先に向かって手を振ると、咲はお酒に酔っているのかフラフラと振り返った。

咲「…あ、A～～」

弱々しく私の名前を呼ぶ咲。

『咲、酔ってるじゃん。飲めないくせに、飲むんじゃない！』

駆け寄って、そういうと咲は申し訳なさそうに眉毛を下げた。

ジェシー「あ、Aちゃん。大丈夫だったの？」

ジェシーさんが心配そうに覗き込む。

なんで名前知ってるんだろう。咲が言ったに違いない。

『あ、はいお陰様で。ありがとうございます』

深々とお礼をすると、ジェシーさんは笑った。

ジェシー「帰る？」

『あ、…帰ろうかな。咲…は？』

咲「まだ飲む～～～～！」

そう叫ぶ咲は、もう顔が真っ赤っかで口調も、呂律が回っていない。

『もー、咲！電車乗るんだから…そんなヘロヘロじゃ、駄目じゃん』

そう言って咲の背中を叩く。

しかも、眠ってしまって立ち上がらせるのも困難な状態。

もう、絶対にこんなんじゃ電車乗ってて盗難にあうよ！！

起こそうと背中を叩いていても、咲は『うぅん』と言うだけ。

すると、ジェシーさんが遠慮がちに身を乗り出した。

ジェシー「あー…俺、送ってこうか？」

ジェシーさんの言葉に、私は大きく頷く。

『ありがとうございます。お言葉に甘えて…いいですか？』

ジェシー「うん、全然いいよ。あ、Aちゃんは…」

『私は１人でいいので』

キッパリと断って、お先にクラブから出ようとドアノブに手をかけた。

すると不意に手が引かれた。

北斗「待って！」

松村さんの声がして振り返る。

右手を見ると、松村さんに握られていた。

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