おかえり、青春 (ページ5)

今日:9 hit、昨日:5 hit、合計:9,117 hit

５ページ5

５

「初の宮崎吉斗！」

『意味わかんない笑』

「ね、意外とよくない？宮崎吉斗って」

『北人の方がいい笑』

「え～」

『あー、わたしは吉斗くんって呼ぶね』

「うん、じゃあ俺はAって呼ぶー」

少し、懐かしい感じがした。
初めて会った時みたいで嬉しくなった。

『服とかどうする？』

「あー、買いに行こうかな。」

『今日６時からだから、まだ時間あるし。行こっか』

「あ、今の言い方好き」

『なに、なに言ってんの？笑』

不覚にもドキッとしてしまった。
昔も、すぐにこんなこと言って
わたしを振り回した。

やっぱり変わらないんだな～

「照れてる？照れてる？？笑」

『うるさい笑』

青春が帰ってきてるみたい。
また青春してるみたい。

高校生に戻ったみたい。

「こっちとこっちどっちがいい？」

『こっち』

「えー、でもこっちもさぁ」

『わたしはこれ可愛いと思うんだけど』

「それどこにあったの？？それにする！」

『うん笑』

北人と買い物なんて、懐かしい。

ぽっかり空いた４年を少しずつ埋めていくように
あの頃の２人を確かめていくように

『もう買うものない？』

「うん、いっぱい選んじゃったなぁ」

『ふふ笑』

「あれ、お金足りるかな、」

『お金持ってるの？』

「まぁ一応それなりに授けられた」

『じゃあそれは、違うときに使ってよ。今回はわたしが買う』

「え、いいの？」

『こういう時じゃないとお金使わないからさ』

「ありがと」

北人が笑顔ならわたしも嬉しくて。
幽霊とかどうでもいいと思ってしまう。

北人は北人なんだもん。