おかえり、青春 (ページ24)

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北人に引かれて連れてかれたところは

『すっごい…』

「ね、久々だけどこれは変わんねーな…」

“魚たちのトンネル”

昔から、わたしたち３人が大好きなところ
今も変わらず、大好きなところ

『きれー…』

「ここで俺らはしゃぎすぎて怒られたよな笑」

『お兄ちゃんにね笑でもあの時お兄ちゃんも一緒になってはしゃいでたよね？？』

「はしゃいでたな～笑笑飛信(ひの)くん“彼女連れてこよ～”とか言ってたし」

『全然モテないくせにね笑』

お兄ちゃんと今度来てみようかな
壱馬も連れて。

そのまま歩いていくとふわふわ浮かんでる何かが見えた

「クラゲだ…」

『…きれい』

２人とも見入ってしまった。

それがあまりにもきれいで、
クラゲがいる水槽から漏れた光を浴びた北人もかっこよくて

『……いなくなったりしないでね』

「俺にはわかんないよ」

北人は寂しそうに笑った

『…わたしはずっと信じてるもん』

「俺だって、」

『俺だって、なに？』

「…内緒」

大事なこと、いっつもこうやってはぐらかす

わかってるよ、北人の強がりとか
かっこ悪いところ見せたくないって思ってることとか

わたし、ちゃんと見てきたんだよ。

北人のこと、誰よりも。

なんかすごく、ものすごく孤独に感じた
北人が目の前にいるのに、ひとりみたいな

水族館に、魚たちとわたしだけなんじゃないかってくらい

孤独に感じる