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『あれ?あそこに北人いるよ?』

「誰がカワウソやねん」



壱馬が来るたびにやってたボケを、今度はわたしがやる

変わらずツッこむ北人


『あはは笑』

「ほんと、いっつもこれで笑うよな」

『だって本当に似てるもん笑』

「あんま嬉しくない笑」

『可愛いじゃん、カワウソ』

「だからやなんだけど〜」



笑いながら怒ったフリをする北人。
女の子みたい。



『あ、あれも可愛いっ!』

「忙しいな〜笑」


目を細めて優しく笑う北人


その笑い方、わたしは大好き。




『え?ちゃんとみて!ほら!』

「うんうん笑可愛い笑」

『なにそれ!ちょっと北人!』

「見てるよ笑Aのことも魚ちゃんも」

『わたしのことはいいからこっち見てよ!』

「ねぇ笑落ち着きなよ笑」



せっかく来たんだもん、楽しみたいのに。
北人は全然魚のこと見てない。


「あ、なんか売ってる」

『見てみる?』

「うん!」


北人がいつもテンション上がってる雑貨コーナー



「これ可愛い〜」

『あ!これ!』

「あ、」


そこには昔3人でお揃いにしたアザラシの小さなぬいぐるみがあった。


『…懐かしい〜』

「俺どこやったんだろ、」

『わたしも笑』

「壱馬はちゃんと持ってそう」

『たしかに!笑』





『あ、』

「ん?」

『わたしあれ買う』


わたしの目線の先にはさっきのカワウソのぬいぐるみ


「俺?」

『うん』

「はは笑じゃあお揃いで買う??」

『うん!!!!!』



わたしがふたりぶん買おうとすると、
「俺が払うよ」
なんて言ってカッコつけて買ってくれた。




『ありがと』

「思い出、形に残したいんでしょ?知ってる」

『なんなの笑あ、写真。取ろうと思ってて言い忘れてた』


「撮りたい撮りたい、」



ふたりで撮る写真


いつもなら、ここには壱馬がいる。


でもね、今はね…



「ふたりきりだね」

『え?』




「いや、壱馬なしで撮るのあんまないからさ」

『たしかに』

「俺はふたりきり嬉しいけど」

『な、すぐそういうこと言う』

「えー?本当のことだよー?」

『ぶりっこみたい笑』

「Aひどい笑」

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作者名:いちこ | 作成日時:2020年2月15日 23時

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