17 ページ18
17
目が覚めると、
『隣に北人……北人?!』
「……A、うるしゃい」
『…昨日の記憶がよく…あ、わたしあのまま…』
…ただ同じベッドで寝ただけ、の様だけど。
あぁ、ダメだ。
昨日はいろんなことがありすぎて頭が追いつかない。
でもとりあえず
今日も北人はいる。
一人じゃない。
『よかった…』
「んー、こっちきて」
腕を引かれて、そのまま北人の腕の中
『え?いや、ちょっと北人
「うるさい、寝かせろ」
大人しくすると、すぐに聞こえた規則正しい北人の寝息
こんなに北人の顔を間近で見たのはいつぶりだろう。
肌綺麗すぎる
毛穴ないし
睫毛なっが
昨日上半身を見たときだって
細いけど腹筋割れてたし、しっかりしてた。
あの頃と、少し違う。
男らしくなった。
『…4年でこうも変わるかね…』
わたしは何も変わってない。
中身も外見も
ずっと、あの頃のまま。
北人がいること、めちゃくちゃ嬉しく思ってるはずなのに
頭の片隅はどこか冷静で
これは現実ではないと言われているようでならない
違うよ、現実だよ。
だって北人
あったかいもの。
息だってしてる。
それに、力も強い。
北人は、
今、ちゃんと生きてる。
24人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:いちこ | 作成日時:2020年2月15日 23時