おかえり、青春 (ページ17)

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青山陸またご飯でも行きません??僕の家で鍋でもどうですか～?笑

『…はぁ、』

「なに？」

北人にスマホを覗かれて、とっさに隠した。
特に意味はないが反射的に隠してしまった。

「…見られたくない？？」

『そんなことない』

「さっき言ってた奴？」

『うん、』

わたしのことどう思ってるのか、わからないけど

この間女の先生に

○「ちょっと、絶対青山先生A先生のこと好きじゃん！付き合っちゃいなよ！」

って言われた。

わたしにはそんな気持ちも気力もない。

青山先生と付き合うなんて、したくない。

青山先生が嫌な人とか、そういうんじゃなくて

いい人だけど、わたしとは合わない気がしてる。
話とか、趣味とか、空気感とか。

わたしには、もったいなすぎると思う。

「どんな人？こいつ」

『こいつって言わないの。

いい人だよ、すごく。』

「ふーん、付き合うの？」

『まさか！青山先生はそういう人じゃなくて

いきなり、わたしと同じ匂いが近くでした。

柔らかい温もりがわたしの体を覆っている。

「俺だけ見ててよ」

わたし、北人に抱きしめられてる。

『…ほく？』

「その呼び方、わかっててやってる？」

北人がそういうと、抱きしめる力が少し強くなった。

「…なんかイラつく、そいつ」

『まって、色々と理解が』

「…ちょっとこのまま、このままでいさせて？？」

優しい声音は、わたしを安心させた。
そして、胸を高鳴らせた。

骨張っている肩に押しつけられる顔
何故だか窮屈には感じない。

いつのまにか、夢の中だった。