おかえり、青春 (ページ13)

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『北人先にお風呂入りなよ』

「え、でもパンツとか」

『お兄ちゃんのでいいならありそう、いい？』

「うん笑元彼のじゃないよね？」

『喧嘩売ってる？わたし彼氏いたことないってば笑』

「…まじか」

結構しっかり驚く北人。
いや待って、飲み会の時の話聞いてなかったの？
わたし恋愛できてないって言ったよね？？

『うっわ～馬鹿にした～』

「ちーがーうっ！可愛いなぁって」

『馬鹿にしてんじゃん』

「してないよ！笑」

〈北人の悪いところ〉

すぐに可愛いと言うところ

「じゃあ入るね、覗かないでよ？？」

『誰が覗くかっ！笑』

「えー、ちょっとは覗けよ～」

『馬鹿じゃないの？笑ほら、早く入っといで』

「はーい」

冗談なのか、本気なのか、
わたしには一生かかってもわからないと思う

北人がお風呂に入ったことを確認して、
なんとなく脱衣所に入った。

「え！やっぱ覗きに来たの？？」

『ちがうよ笑ちょっと聞きたいことがあるの』

「なんだよ～笑なに？」

『あっちの世界は、どういうとこなの？』

「…え～？？そうだなぁ…Aはどんなのだと思う？」

あっちの世界、何度も想像した

北人はどんなところで、どんな気持ちでいるんだろうって。

『…ふわふわしてて、高いところで、こっちが見える、みたいな』

「ふわふわ笑はは笑さすがA
」

『ちょっと、馬鹿にしてるでしょ！笑』

「いや笑ふわふわしてるわけではないし、高いわけでもないし、こっちが見えるわけでもないかな～。」

『全部違うじゃん』

「うん笑俺はね、普通にマンションみたいなとこに住んでたよ。」

『え、そうなの？』

「第二の人生歩んでた笑」

笑い事じゃないけど、普通に予想外。

「風呂も入るし、ネットで買い物もしてたし、１つ違うのは女の人がいなかったことかな。」

『へぇー、じゃあ恋愛してないんだ』

「やっぱ気になるよね～笑」

『はぁ？笑』

「男性棟と女性棟に分かれてて、俺は一切外に出なかったから会うことなかった」

『すごいね、４年も？』

「うん、やっぱ４年じゃ慣れないよ」

『そういうもんなんだね～…』