おかえり、青春 (ページ2)

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会いたくても会えなくて、
声も聞けなくて、

７年間の片思いは終止符をうったと思った。

「会いたかったんだ、ずっと」

あの頃と同じ笑顔
あの頃と同じように耳を赤くして

『…なんで北人がここにいるの？？？』

北人「え？だって

Aに会いにきたんだもん」

小波の音と共に
懐かしい、大好きな声はわたしの鼓膜を震わせた

『会いにきたってそんなの

北人「泣かないでよ笑泣かせたくてきたんじゃない」

いつの間にか流れていた涙をすこし笑いながら拭ってくれた

優しいところも、変わってない。

でも、髪の毛が少し赤っぽくなっている。

「やり残したことがあったから、神様的な人に頼んで幽霊にしてもらった」

『幽霊…？』

「そう、幽霊」

ふざけた様子もなく、非常に真剣な面持ちで
彼は言った。