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-Hokuto side
純白のウエディングドレスを着たAは、息を飲むほど綺麗だった。
北人「てげ綺麗…。」
A「本当？良かった。
北ちゃんもばり格好良かよ？」
北人「…ありがと。」
僕はその場に跪いて言った。
北人「A。
僕は、Aのことが大好きです。
愛しています。
Aと出会えて本当に良かった。
僕と出会ってくれて、本当にありがとう。
一生大切にするから。
だから、一緒に幸せになろう。」
A「はい…っ。」
Aが大きく頷いた。
Aの目じりに浮かんだ涙をそっと拭う。
北人「まだ泣くのは早いよ。」
A「だって…。」
よしよし、と頭を撫でる。
そのとき、スタッフさんが顔を出した。
スタッフ「失礼致します。
準備の方が整いましたので、新郎の方移動願えますか？」
北人「あ、はい。…また後でね。」
A「うん。」
Aと別れて、式場に移動する。
祭壇の前に立つと、陣さんは既に泣いていた。
いや、早いよ。
ふと視線を移すと、母親も泣いている。
お母さんまで!?
式場の扉が開いた。
ドレス姿のAが、HIROさんと1歩1歩歩いてくる。
その目は、少し潤んでいた。
Aと出会ってから9年。
今まで、色んなことがあった。
でも、それらを僕たちは2人で乗り越えてきた。
だからね、この先どんなことがあっても君と2人なら乗り越えられる気がするんだ。
Aの手が、HIROさんから僕の手に移る。
今度こそ絶対に、この手を離さない。
死が、僕たちを分かつまで。
神父「誓いのキスを。」
僕はそっとベールを上げた。
Aの大きな瞳に涙が溜まっている。
ゆっくり顔を近づけると、Aが目を閉じた。
唇が重なる。
幸福と祝福に満ちた空間の中で、Aの頬を涙がまるでダイヤモンドのように煌めきながら伝い落ちた。
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2019年8月4日 15時
