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-You side
A「北ちゃん。」
北人「うん？」
A「今日、結莉乃ちゃんとご飯行ってくるね。」
北人「はいはい。気をつけてね。」
A「うん。」
北ちゃんにもらったピアスをつけ、私は彼に声をかけた。
A「行ってくるね。」
北人「行ってらっしゃい。
…寂しいから、早く帰って来てよ。」
きゅっと私の服の裾をつまんで言う北ちゃん。
A「ふふ、分かった。
いい子で待っててね？」
北人「…子供扱いしないで。」
私はぷっと膨らませている北ちゃんの頬をつついた。
A「行ってきます。」
北人「行ってらっしゃい。」
家を出て、待ち合わせ場所に向かう。
結莉乃ちゃんは既に来ていた。
結莉乃「あ、Aちゃん！」
A「ごめん結莉乃ちゃん、待った？」
結莉乃「ううん、結莉乃が早く来すぎただけだから。行こ！」
A「うん。どこ行く？」
結莉乃「あ、もう予約してあるんだ。
ピザとパスタのお店なんだけどね、すっごい美味しいんだよ。」
A「本当？ありがと。」
結莉乃「うん。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ご飯を食べ終わってお店を出る。
結莉乃「美味しかったー。」
A「ねー。」
2人で喋りながら道を歩く。
信号待ちをしている間に、私は彼女に包みを渡した。
結莉乃「なにこれ？」
A「誕生日プレゼント。
当日渡せなかったから…。」
結莉乃「え、いいの!?うわ、可愛い！」
結莉乃ちゃんにあげたのはピアス。
結莉乃「ありがとう！
Aちゃん、誕生日いつ？」
A「3月6日。」
結莉乃「3月かぁ。
じゃあ、そのときのプレゼント楽しみにしててね。」
A「うん。」
信号が青になった。
周りの人たちが歩き始める。
私たちも横断歩道を渡り始めたとき、右手の方から悲鳴が上がった。
見ると、何かを振り回している1人の男。
通行人1「きゃあああっ！」
通行人2「うわああ！」
よく見ると、その手に握られているのは包丁だった。
男がこっちに向かってくる。
A「結莉乃ちゃん、危ない！」
咄嗟に結莉乃ちゃんの身体を突き飛ばす。
次の瞬間、お腹が熱くなった。
刺された、と認識する間もなく後ろに倒れる。
倒れた拍子にアスファルトで頭を打った。
結莉乃「いやああっ！Aちゃん!!」
霞む視界の中で、男が警官に取り押さえられるのが見えた。
ふっと視界が暗くなる。
そのまま、私は意識を失った。
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作者名：直実
| 作者ホームページ：https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時：2019年4月28日 17時
