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-Hokuto side
北人「ん…。」
目を覚ますと、見覚えのない天井。
…ここ、どこだ…?
床に散らばった服を見て昨日の記憶が蘇った。
北人「A…?」
Aの服もない。
立ち上がって服を着終わったとき、サイドテーブルに一枚のメモを見つけた。
"ごめんなさい。
A"
北人「…ごめんってなに…?」
携帯を出して、長い間掛けていなかった番号に電話を掛けた。
留守番電話に接続される。
なんで?
やっと通じ会えたと思ったのに…!
北人「どこ行ったの…?」
呟いたとき、携帯が鳴った。
Aかと思って見ると、陣さんからで。
少し落胆しながら電話に出る。
北人「もしもし…。」
陣『北人!!
お前今どこおんねん!
今日トレーニングの日やぞ!?』
北人「うえっ!?うわ、本当だ!
すみません、今から行きます!」
電話を出て、僕は急いでホテルを出た。
…今日、帰りにあのカフェに行こう。
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あの後遅刻した僕は陣さんのお説教を受けて、トレーニングをした。
仕事終わり、Aと再会したカフェに行く。
マスター「いらっしゃいませ。」
中に入ると、カウンターの中からマスターが微笑んだ。
店内にAの姿はない。
北人「あの…。
すみません、今日Aって…?」
マスター「ああ、Aちゃん?
…Aちゃんね、辞めたんだよ。」
北人「えっ…。」
マスター「君の名前、聞いていいかな?」
北人「あ…、吉野北人です。」
マスター「やっぱりそうか。
これ、Aちゃんから預かってるんだ。」
そう言った彼がカウンターの下から出してきたのは、一通の手紙。
北人「…Aから?」
マスター「うん。
吉野北人って人が来たら、渡してくれって。」
手紙を受け取る。
北人「…ありがとうございます。」
僕は頭を下げてカフェを出た。
なにが書いてあるんだろう。
はやる気持ちが僕を急がせる。
家に帰ると、僕は部屋に閉じこもって手紙を開いた。
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作者名:直実 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu
作成日時:2019年4月28日 17時