検索窓
今日:21 hit、昨日:2 hit、合計:76,419 hit

16 ページ18

-You side

働いているカフェに向かう。



マスター「いらっしゃ…、Aちゃん?
今日、休みじゃなかったっけ?」



驚いた顔をするマスター。



A「すみません。
今日でここ、辞めさせてください!」

マスター「えっ?」

A「お願いします!」

マスター「…分かった。」



そう言って、彼は封筒を渡してくれた。



マスター「これ、今月のお給料。」

A「えっ、でもまだ14日…。」

マスター「いいから。
なにか事情があるんだろ?」

A「…すみません、ありがとうございます。
あと、その…、もう一つ、お願いがあるんですけど…。」

マスター「うん?なに?」

A「もし、吉野北人っていう若い男性が来たら、これを渡してもらえませんか。」



そう言って、封筒を渡す。

マスターは頷いて、封筒を受け取ってくれた。





ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





マンションに戻って、必要なものをスーツケースに詰める。



A「…よし。」



呟いて立ち上がる。

もう、北ちゃんのことは忘れよう。

スーツケースを引いて、空港へ向かう。

飛行機のチケットはさっき取った。

携帯を見ると、北ちゃんから何件も留守電が入っていた。



北人『A、どこにいるの?』

北人『お願い、返事ください。』

北人『電話出て。僕、何かした?』



違うの、北ちゃんは何も悪くない。

全部、私が悪いの。

だから、こんな女のことはどうか忘れて。

新しい恋を探して。

別の誰かと、幸せになって。

いつまでも過去に囚われないで。

北ちゃんには、前だけを見ていて欲しいから。

飛行機の窓から東京を見下ろす。

さよなら、北ちゃん。

大好きだったよ。

17→←15



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (50 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
260人がお気に入り
設定タグ:吉野北人 , THERAMPAGE , YURINO   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:直実 | 作者ホームページ:https://mobile.twitter.com/naomi_shogkazu  
作成日時:2019年4月28日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。