#47 ページ1
.
『ね、ほくと？』
帰り道。
二人きりとか久しぶりすぎてなんだかぎこちない。
北 「ん？なに？」
『あのね、えっとね、なんていうか、えっと…』
緊張しすぎて上手く言葉が出てこない
北「なに、どうしたの(笑)」
思わずわたしが立ち止まると、わたしに合わせて立ち止まる北斗。
そのまま顔を覗きこまれて、赤くなる顔。
『えっと、あのね、北斗！あの！ね！』
「あら、A！と、北斗くんじゃない！」
意を決して、言うぞ！って思ったら聞きなれた声がして、そちらを見ると
北「あ、Aのお母さん、こんばんは」
『もうっ、ばか！なんでいるの！』
買い物帰りのお母さんが立っていて。
「なんでそんなに怒ってるのよ。あ、北斗くん！よかったらご飯食べていかない？」
なんて母の一言で私の部屋に北斗が居るという状況。
あのとき以来だ。
『もうっ、お母さん、ほんと北斗のこと好きなんだから』
北「俺も好きだからいいけどね(笑)」
『いやなんかごめん』
北「久しぶりにAのお母さんの料理食べれて嬉しいし。そういやさ、さっきなんて言いかけてたの？」
思い出したかのように話を振られて
『え、あーうん、………前もね、わたしが体調崩したときもね、言ったんだけど…北斗のこと………すき、なの』
北「…………」
無反応な北斗をちらっと見たら何か考え込んでて。
『な、なにか言ってよ…』
北「あ、ごめん。Aが俺のことそーゆー風に思ってくれてすげー嬉しいよ。でも、いきなり俺のこと避け始めたりしてさ、いつも俺の傍にいたのに急にいなくなったりして、正直さみしかった。」
『……ごめん、』
北「俺のこと嫌いになったのかなとか色々考えて、それでもやっぱり俺はAが大切で守ってやりたいって思うから…」
『あの、ね、北斗言ったよね。妹みたいな存在って。あれ、すごくショックだった。わたしはずっと好きなのに、やっぱり妹としか思われてないんだって。だからね、北斗に必要以上に頼るのはやめよう、って思ったの。北斗を縛ってるのは私かもしれないって思ったら重荷になりたくなくて…』
わたしが話してる間、うん、うん、って優しく聞いてくれて、泣きたくなった。
でも、泣くのは違うって、ずっと耐えてた。
北「…よかった、」
次の瞬間には弱々しい北斗の声が聞こえてきた。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 830人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SixTones」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
七星(プロフ) - れくさん» れく様。コメントありがとうございます。あまりpink系のリクエストは受け付けてないです。作者がその描写が得意ではないのと、清く正しく！な作風にしたいので(笑) (2019年4月28日 19時) (
レス) id: a7e4affc93 (このIDを非表示/違反報告)
れく - pink系ってできますか？主人公が風邪で北斗くんに看病してもらった回でえ◯ちしたい？みたいなこと言っていたので... (2019年4月28日 16時) (レス) id: b7eeef1b9a (このIDを非表示/違反報告)
七星(プロフ) - 来海とまとさん» ありがとうございます！そう言ってもらえてとっても嬉しいです！番外編など予定しておりますのでよろしくお願いします！ (2018年3月11日 8時) (レス) id: c3d40b923e (このIDを非表示/違反報告)
来海とまと(プロフ) - 突然コメントすみません。とっても面白くていてもたってもいられず…。可愛い主人公ちゃんの天然ぶりとそれに対する周りの扱いが最高でした。完結してはいますけどたぶん何度も読み返してしまう作品です。この作品を書いて頂いてありがとうございます！ (2018年3月10日 14時) (レス) id: 4488ea6b9c (このIDを非表示/違反報告)
翔北(プロフ) - リクエストの更新待ってます！ (2018年3月9日 7時) (レス) id: 6102a0845c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：七星
| 作成日時：2018年3月5日 22時
