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、
彼は勝手だ。
現に、彼は私の家に居るっていうのに
男の家に行くのはダメだって
やってることと言ってることが滅茶苦茶だ。
「森本とか好意丸だしじゃん」
『それは松村くんもだけどね』
「ねえ。男は
この減らず口、塞ぐのだって
簡単なんだよ」
彼が私の手をこちらに引き寄せて自分の顔を私に近づける。
唇がふれてしまうんじゃないかと言うほどの距離に彼がいる。
それだけで、心臓が壊れてしまいそうなぐらい早まる心音。
「…拒まないの？」
ああ、いいよ、全てお酒のせいにしよう。
彼は酔っ払いだ。
一滴も飲んでいない私も
彼の前では酔っ払いだと言うことにして
そっと唇を重ねた。
私は、いつの間にか
松村くんを好きになっていたのだと
重ねた唇をゆっくりと離しながら考えていた。
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作者名：Runaaaaa
| 作成日時：2021年5月29日 23時
