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、
仕方なく、と言えば嫌な言い方だが
"送る"の一点張りの彼と一緒に
たわいもない会話をしながら
自宅まで歩いていくと
「え、ここ？」
私が立ち止まった場所で彼は驚いた顔をした。
『ん？そうだけど』
知り合いの家か何かなんだろうか。
お礼を言ってマンションのオートロックを
開けようとすると
「俺もここ」
『へ？』
「だから、俺の新しい家
ここなの」
まさかの、同じマンションだということが発覚した。
そりゃ、彼も驚くよね。
どうも昨日引越し業者が来ているなぁと
ぼんやり思っていたのが
松村くんの引っ越しだったらしい。
『え、しかも下の階なの』
なんか嫌だ、生活音とか響くんじゃないかなって
すごい気になるじゃん。
「じゃあ毎日一緒に帰れるわけだ」
彼は全くそんなことを気にする様子なく
ニコニコとしている。
なんか…今日だけで情報過多すぎて疲れるのは
私だけ、のようだ。
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作者名：Runaaaaa
| 作成日時：2021年5月29日 23時
