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ご飯が終わり、帰る場所が同じな私たちは
一緒に帰る。





さすがに同じマンションだということは
こーちも知らなくて






食後のデザートを嗜んでいる時に打ち明けたら





ひどく驚いた顔をした後







「運命じゃん」







なんて他人事のように
ロマンチストな言葉を吐くから





座ったまま、強めに脛を蹴った。









「ねえ、今度は2人でご飯いきたい」







駅の方へと帰っていくこーちの背中が小さくなって
歩き始めた途端、






そんなことを言うから





今日あの場にいてくれて助かったと思っているこーちが
なんとなく不憫に感じた。








『いいよ』







「え、マジで?」








『え?断られると思ったの?』






まあ、こうやって一緒に帰ることもあるだろうし
ご飯に行く流れになるのもおかしくないだろうと





了承の返事をしたのだが、彼の予想とは反していたらしい。







「いや、だって俺好かれてないじゃん、Aに」







あ、なるほど。





私が彼に苦手意識があったこと、
雰囲気で伝わってしまっていたんだ。






それは、申し訳ない。








確かに、さわやかな笑顔を
みんなに振り撒く感じが苦手だな、と思っていたけど






それは彼の一つの世渡り方法で、






私がそれに苦手意識があったのは






愛想のない私とは正反対だからで






勝手に彼を知らないで苦手意識を持ってしまっていたのだ。

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作者名:Runaaaaa | 作成日時:2021年5月29日 23時

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