･ ページ4
･
『前みたいにほっくんって呼んでよ、。』
「え、？」
いきなり何を言い出すかと思ったら。
(前みたいに…？ほっくん……？？)
頭の中に？がたくさんで頭が真っ白になる私。
その私の動揺に気づいた彼が我に返ったのか、『ごめん！！忘れて。』と凄い迫ってくる。
「忘れてなんて言われても、。
ねぇ、何があったの？おかしいよ、松村さん。
教えて欲しい。。」
『ごめん、ごめんね。』
そう言い、彼は私の家から出ていこうとした。
「待って！！！」
もう彼に会えない気がして…でもまだ彼と居たくて。
初対面なのにこんなのおかしい。でも、それでも、彼にまた会いたくて。
いつの間にか「また会えるよね、、？」なんて聞いていた。
そしたら彼が驚いたように振り向いて万遍の笑みで言ったんだ。
「また、会えるよ。明日も明後日も…ずっと会いに来るから。
Aが何度俺を忘れても。
ずっと俺はAに……愛しの君に“はじめまして。”って伝えるよ。」
そう言い残して彼は家を出て行った。
家の中にはまだ彼の余韻が残っているような気がして涙が溢れた。
はじめましての彼に私は恋をしたんだ。
____1日限りの恋を。実る事はきっとない世界で1番切なく、儚い恋を。
＿＿ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟｯ。
朝。
目覚まし時計の音と同時に私の1日は始まる。
いつも通りの朝。
いつも通りの日常。
でも、今日は違った。
「はじめまして。」
そう私の前に立つ見覚えののない男の人。
『松村北斗です。よろしくね。AAさん。』
今日も私は彼に恋をするだろう。きっと明日も明後日もずっと……。
彼が私に会いに来る限り。
FIN.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 14人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：松 村 と ま と . | 作成日時：2022年4月16日 22時
