３ ページ11
北斗Side
？「大丈夫？俺で良かったら話聞くよ？」
親に家を追い出されてから、今日一日、一回も声をかけられなかったので、久し振りに人に話しかけられて、とまどってしまう。
何度も声をかけてくるので、思わず振り向くと、そこにいたのは、すごくガラの悪そうな、金髪に銀色のスーツに黒の靴を履いた、少し背が小さめのお兄さんだった。
まあ、一言で言い表すと、年齢不詳のガラの悪い感じのお兄さん。
俺も俺で、一日誰ともしゃべらなかっただけで、すでに人とのかかわり方を忘れかけているようだった。
取り敢えず、誰でもいいから、今のこの状況から、救い出してくれる人を見つけたい、その一心だった。
俺は、躊躇しながらも、その男性に話してみる決断をした。
北斗「良いんですか？」
？「隣座るよ...」
何の躊躇もなく、隣のブランコに腰かけた男性。
そう言えば…
北斗「あの…」
？「ん？」
北斗「お名前は？」
？「あ〜まだだっけ？俺は佐久間大介。」
北斗「佐久間さん...」
それからしばらく話してみると、すごく明るくて穏やかな感じの人だなと思った。
人は見かけによらない。
いつだったか、家政婦のおばあちゃんがそんな言葉を教えてくれた。
俺の親のように、優しそうに見えて酷いことを言う人もいれば、佐久間さんみたいに関わっちゃいけなさそうな見た目をしているのに、すごく優しい言葉をかけてくれる人もいるんだなって。
人は見かけによらない、とはまさにこのことだと思った。
この人だったら、少し信じてみてもいいかな、そう思った。
北斗「ねぇ。佐久間さん。
俺の話、聞いてくれます？」
大介「うん。聞くよ？」
あぁ、やっぱりこの人は、優しい人だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 420人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「松村北斗」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ホクホクほっく(プロフ) - とても面白いです。更新お待ちしています！ (2021年6月21日 12時) (
レス) id: db076759cc (このIDを非表示/違反報告)
杏 - ありがとうございます！これからも宜しくお願い致します！ (2020年3月8日 22時) (レス) id: f8e1fbc4fb (このIDを非表示/違反報告)
樹 - 祝!大学合格おめでとうございます! (2020年3月7日 13時) (レス) id: 64cc7d70ca (このIDを非表示/違反報告)
杏 - チャームさん» こんな駄作者の作品を愛読していただきありがとうございます！更新も頑張っていくので、これからも宜しくお願い致します。 (2020年2月21日 1時) (レス) id: f8e1fbc4fb (このIDを非表示/違反報告)
チャーム - 前回の作品も読んでました！作風がすごく好きなので、この作品の更新も楽しみにしています！ (2020年2月21日 0時) (レス) id: f0825bc100 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：雛
| 作成日時：2020年2月20日 21時
