わたしのお話BOX

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高橋side

かわいそうなくらいに緊張してるAちゃん。

だけどここで俺が寄り添ってゆっくりやるよりもさっと終わらせてあげる方が俺は優しさだと思うから、さっと検査を終わらせる。


高橋『じゃあ診察していきますね、すぐ終わるから力抜いててなあ、……ふーっと息吐いて力抜きますよ、』

『……ふぅ、……うぅ、』

高橋『うん、じょーず。指が入ります、ごめんね気持ち悪いぞ、……お腹ちょっと押すよ、……ん、はい終わり。お疲れ様でした、』

やっぱり診断は間違ってない。今のところ異常も見つからない。


高橋『じゃあお着替えしてくださいね。』

検査後は、看護師に任せる。


しばらく経って、Aちゃんが診察室に戻ってきた。

高橋『お疲れ様でした。頑張ったね、』

『……、』

恥ずかしい気持ちがやっぱり強いのか、目が合わない。だけど、さっきみたいな恐怖感は感じられない。


高橋『結果はやっぱり子宮後屈でした。……』

もう一度子宮後屈について説明して、気をつけること、定期的に検診には来て欲しいことを伝える。


高橋『どう？、なんかわからないなあってところある？』

『……大丈夫、』

高橋『今のところ大丈夫かなって感じかな。うんうん、……Aちゃん、産婦人科って赤ちゃんを産むところだけじゃないんだ。

女の人の味方が産婦人科だと思ってるし、先生たちは女の人を助けたくてこのお仕事してるのね。

だから、ちょっとでも不安なことがあったらすぐに言ってね、いい？』

『はい、……』

はじめて受診する人や、不安のある人に必ず伝えてること。

自分を大切にできる人になってほしい、って思うから特に若い子に伝えるようにしてる。


安心したAちゃんの顔を見て俺も安心した。

Fin

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