Starlight _hokuto.Y_ *2

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Aside





転校して来てから１ヶ月が経った






学校も楽しくて






あれからはるとはどんどん仲良くなって







週末には一緒に出かけて







東京という街を教えてくれる







咲希さんのお店でのバイトも順調






だけど






一つだけ悩みがある







料理ができないこと







料理をする時、必然的に包丁をつかう






でも5年前のことがあってから包丁を触ると






震えが止まらない






この街で私は強くなりたいと思った







だから今までしてこなかったこと







できなかったことに挑戦したけど








どうしてもこれは無理だった








家のキッチンで包丁を握ってみる







すると滲み出てくる嫌な汗と






震える手、荒くなってくる呼吸








「 ｯハァ、なんで…ｯ」








ｶﾞﾁｬ







母『 A…？大丈夫？！』






帰ってきたお母さんはすぐに私の手から包丁を取り静かに元の場所に戻した






そして私の背中を撫でてくれる






『 無理しなくていいのよ？A 』






「 私は、今までの自分から抜け出したい。ようやくあの人から解放されたのにまだ過去に縛られて包丁も握れない…！嫌なの、強くなりたいの！」






あの人から解放されて





この街に来て毎日楽しいのに






過去が私を離してくれない






包丁を握って料理をするなんて






そんな簡単なことを過去が邪魔してくるなんて







私は嫌なんだ

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