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．
『あーもしもし？佐藤くん？』
ゾッとした
またこの声を聞く日が来るなんて、と
君は心配そうに俺の顔を見て
口パクでどうだった？なんて言っている
「…なに？なんか用？」
君に背を向けてベランダに戻る
『携帯変えたけんさー、また登録しといてよ！』
明るい声で話すその女は
地元にいる頃に付き合い始め、上京してから別れた美沙だった。
「なんで今更？俺に構ってくんの」
『そんな冷たい事言わないでさぁ。
どう？元気にしとんの？』
「まぁね。ようがないなら切るよ。」
「…ちょっと、待ってよ！
松島くん覚えとるよね？」
松島とは高３の時のクラスメイトの松島聡のことだろう。
俺と聡はクラスでも1番くらいに仲良かった。
その聡は県庁に内定を決めて、
今はきっと立派な公務員になっているんだろう。
この前に集まったのは2年ほど前で
そこから一切連絡も取らないようになっていた。
成功した友と語り合えるほど
俺には広い心はなかった。
「もちろん覚えてるけど。」
「うちさ、今度そっちに行って
みんなも集まるらしいんやけど
東京住んでるんやし、佐藤くんも来ん？」
「は？行くわけな…」
「聡ちゃん、会いたがっとるよ？」
聡ちゃん。懐かしい響きに頭痛がする
そんな風に呼び合って
君らは今、俺に何を見せつけるつもりだろうか。
「勝利…？大丈夫？」
ベランダから遠慮気味に顔を覗かせてこっちを見るA。
『佐藤くん…？』
美沙の声に返事もできない俺に
Aが近寄ってきて
俺の背中をさすった。
ただ事じゃないと察知したのだろうか
君には助けられてばっかりだ。
「……分かった。行くよ。
いつ？」
君の顔見たとき
俺はなにかの糸がふっと切れた気がした
もう張り合わなくていいと思えたんだ。
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アサヒ(プロフ) - 櫻子さんのお話いつも楽しく読んでいます。太陽が眩しいのお話もう見られないのでしょうか？これからも楽しみにしています。頑張ってください！ (2018年5月9日 0時) (
レス) id: c89660540f (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10161148135←こちらに記載されてました。 (2018年5月6日 14時) (レス) id: 6ad02585f3 (このIDを非表示/違反報告)
咲(プロフ) - 失礼しますが･･。ニートとは働く気がない人の事を言うのであって働いてる人(バイトなど)の事はニートではなく「フリーター」と呼ぶと思います。 (2018年5月6日 14時) (レス) id: 6ad02585f3 (このIDを非表示/違反報告)
夢紅(プロフ) - はじめまして。櫻子さんの世界観がどストライクすぎて…。何かがぐっと溢れ出てきそうになります（笑）素敵なお話です（ ; ; ）更新楽しみに待ってます。 (2018年5月5日 2時) (レス) id: 3f3578b7d4 (このIDを非表示/違反報告)
蘭 - 続きが楽しみです。 (2018年5月3日 22時) (レス) id: 3d5cc8d928 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：櫻子 | 作成日時：2018年5月3日 13時
