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「月が綺麗なんです」




「満月か…」





君がくすくすと笑った




「私、勝利のギター聞きたいです」




「なんでいきなり?」




「勝利、忘れたフリして一生聞かせてくれなさそうだから。

私忘れないからね?」




ニヤッと口角を上げ

得意げな顔をする




「…はいはい、またね」




「もー!!お店でもそう言ってた!」




「うるさいなぁ

もう寝るよ。俺明日は早番なの」




俺がベランダから中に入ると


後ろをトコトコとついてきて


俺が襖を開けてまってると


少し小走りで俺より先に布団に潜り込む





「おやすみ」




そう言うと


布団から顔をピョコっと出して



「おやすみなさい」




と笑った。



君の清々しいほどに透き通った声が


ジメジメする6月の夜に溶けていく




こんなふうにこれからも、と



早くも俺は君に夢中になっているのかもしれない





朝、コンビニに向かう途中



君の言っていた花が2輪に増えていた





君に見せたら喜ぶだろうと


スマホで写真を撮った





俺はこんなキャラじゃないはずなのに




もう、君と食べる夜ご飯を想像している





「佐藤くん、今日こそ飲み会行かない?」



仕事終わりに松本さんがいつもよりも香水を漂わせ

俺に近づいてくる




「すみません、今日は用事あるんで」




「こんな夜遅くから?


最近佐藤くん付き合い悪くない?」






「…まぁ、すみません」




松本さんは口を尖らせ俺を見た



赤いリップの薄い唇



君とはまるで違う濃い、そんな色。




「松本さんー、こいつほっといてもう行きましょー」



俺より5つほど上の現場の男の人が松本さんの肩を組み


引き寄せた




「…またね。佐藤くん」


そう言って少し不満げに俺から立ち去る松本さん




はぁ、とため息を一つつき

俺は家へと向かった

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設定タグ:佐藤勝利 , SexyZone   
作品ジャンル:恋愛
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アサヒ(プロフ) - 櫻子さんのお話いつも楽しく読んでいます。太陽が眩しいのお話もう見られないのでしょうか?これからも楽しみにしています。頑張ってください! (2018年5月9日 0時) (レス) id: c89660540f (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q10161148135←こちらに記載されてました。 (2018年5月6日 14時) (レス) id: 6ad02585f3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 失礼しますが・・。ニートとは働く気がない人の事を言うのであって働いてる人(バイトなど)の事はニートではなく「フリーター」と呼ぶと思います。 (2018年5月6日 14時) (レス) id: 6ad02585f3 (このIDを非表示/違反報告)
夢紅(プロフ) - はじめまして。櫻子さんの世界観がどストライクすぎて…。何かがぐっと溢れ出てきそうになります(笑)素敵なお話です( ; ; )更新楽しみに待ってます。 (2018年5月5日 2時) (レス) id: 3f3578b7d4 (このIDを非表示/違反報告)
- 続きが楽しみです。 (2018年5月3日 22時) (レス) id: 3d5cc8d928 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:櫻子 | 作成日時:2018年5月3日 13時

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