ジョングク栽培キット【JK】

【 “かわいい”禁止令 】 ページ43

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𝑯𝒐𝒔𝒆𝒐𝒌 𝑺𝒊𝒅𝒆 𓂃𓈒𓏸𓐍𑁍








痴話喧嘩ってめんどくさいよなぁ……。





「誰がなんと言おうと、地球がひっくり返ったとしてもジョングクは可愛いよ！！！」

「やだ！かわいーきゃらは、もうやめたの！！！」

「はい可愛い！そのプクッとほっぺも腰に当てた腕も上目遣いも全部もれなく可愛い！満点可愛いですッ！！！」

「もおぉぉぉぉっ！だから、かわいーっていわないでってば！Aちゃんの、わからずやっ！！！」





2人の白熱バトルがそれに当てはまるかは定かではないけど、めんどくさいのは事実。

外野から見てたらただのイチャイチャにしか見えないよ。

可愛いね〜ありがと〜うふふふ〜♡でいいじゃん？ダメなの？





「あーやだ。やだやだやだやだやだやだやだやだやだ」





ダメなんだってさ。





今まで会う人会う人に可愛いとチヤホヤされ満更でもなさそうに、むしろおすまし顔で撫でられに行っていたジョングギの、突然の反抗。

なんでも、Aちゃんが画面の中のオトナダンディーな俳優さんにキャーキャー言い始めたのがきっかけで、嫌になったらしい。

自分も可愛いを卒業してかっこいいって言われるようになりたいんだと。





「ぼく、かっこよくなるまで おうちにかえらない。ほそぎよんのところで、しゅぎょーすることにきめた」

「修行とは……？」

「う〜んう〜ん〜〜〜。と、とにかくっ、いまはAちゃんといたくない！はなしかけないで！！」





溺愛する我が子にこんな風に突き放されたら…………、





「ふんッ、そーですか。自分が可愛いって認めるまで帰って来なくていい！！」

「ぼくがいなくて さみしくなって、ないても しらないんだからね〜」

「そっくりそのまま返しますね〜」





売り言葉に買い言葉、Aちゃんも意地になって言い返しちゃってこの有り様。

板挟みにされて2人の間で縮こまってる僕のことも考えてよね、まったく。





「ほそぎよん、ぼくを かっこいーおとなのおとこに してくれさい」





「………………ハァ、」





ジョングク、初めての家出、の巻。


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