今日もこの森の中で【ALL】 (ページ39)

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「彼女なら私もちゃあんと挨拶しなきゃー。次来たら声かけよっ。ジニオッパ(・・・・・)をよろしくお願いしますっ♡って」

『俺もデート誘っちゃおっかな。何もないならいいですよねぇ？綺麗でスタイルもいいし。デュフフ』

『………………』

いい加減しつこくて呆れているのか黙秘を貫く彼

でも口元は微妙に歪んでいて笑みを我慢しているのが丸分かりだ

そんな攻防をキッチンで繰り返していると、店内の方から“ ジニヒョン居ますか？ ”とナムジュニが顔を出す

「どしたのナムジュナ。こんなとこまで来るなんて珍し――――およよ！？」

『あぁっ！あのお姉さん！！！なんで！？』

「もしかして三角関係……美女の取り合い……修羅場……」

彼の数歩後ろに立っているのは、例のその人

パンツスーツを着こなして姿勢良く佇む姿はやはり美しく、近くで見ると余計にそれが際立って見える

『え？2人とも知らなかったのか？何度もここにいらっしゃってたのに。それにちゃんと説明もされてるはずだぞ？』

ナムジュニの言葉に私もテヒョンイも話が見えてこない

2人顔を見合わせていると、彼女が口を開く

『ご挨拶遅れました。はじめまして――ではないですよね？わたくし、カン・ジヘと申します』

『うちの開発部の方で、客層や店の雰囲気を改めて見るために店舗を巡回してらしたんだよ。どんな新メニューが合うかって勘案されて』

『お店も忙しそうなことが多いし、従業員には説明済みだと聞いてたから、来る度にお声がけはしなかったんです。混乱させてごめんなさいね？』

なん…………だと？？

『うわああ、俺、あの、こちらこそごめんなさいっっ！』

「そそそそ、そうだったんですか！？これはこれは失礼なことを……！申し訳ございません！！」

慌ててテヒョンイの後頭部を鷲掴んでこうべを垂れる

まさか同じ会社の方だとは……

その後、カンさんは書類を取り出してナムジュニとジンくんと暫し話し込んだ後

“ また来ますのでよろしくお願いしますね ”と天使のスマイルを置いて帰って行った

「さてさてジンくん。聞きたいことは山ほどありますけども。いつまでもだんまりじゃ困りますよ」

『ヒョン！今日という今日は全部話してもらいます』

すると固く閉ざしていた口を開き、ゆっくりと話し出す

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