今日もこの森の中で【ALL】 (ページ13)

今日:18 hit、昨日:35 hit、合計:83,278 hit

𓃛 ページ13

.

いい香りの漂う社員食堂でそれぞれ好きなものを頼んで受け取り、席を探す

これだけ広くてお昼時も終わりかけの時間带なのに混雑していて、改めてここで働く従業員の多さを実感する

隅の方に空いている一角を見つけて腰を下ろした

メニューが充実しているからいつも何を食べようか迷ってなかなか決められないけど、朝の占いを思い出して今日はこれ以外の選択肢はナシ

もうお腹と背中がくっつきそうなほどお腹がすいていて今すぐ食いつきたいというのに、ジュージューいい音を立ててあっつあつに熱された石焼鍋がそれを許してはくれない

『ビビンバもおいしそーだね。やけどしちゃダメだよ』

「フーフーしすぎて既に酸欠気味なんですけど。言われた直後にやけどしてる未来が見えるよ。……あれ？そのジャージャー麺にから揚げなんて付いてたっけ？」

彼のお盆のジャージャー麺の横には小さなお皿に唐揚げがふたつ、さりげなく添えられていた

『これね、おばちゃんがナイショでサービスしてくれちゃった。お兄ちゃんイケメンだねぇって』

「イケメンにはそんなサービスまでしてくれちゃうの？それなら来世はイケメンに、俺はなる！ンムグッッ！！！」

突然箸でつまんだ唐揚げを口にグイっと押し込まれる

あ、くれるのね、嬉しいけど、けっこう奥まで箸入れるタイプね、あーー入れすぎ！入れすぎ！！

「お姉ちゃん可愛いねぇ。サービスだよ。ナイショね？」

「………………𝑂ℎ 𝑚𝑦 𝑔𝑜𝑡」

不覚にも思いがけない胸きゅんに無事爆発

まさかテヒョンイにこんなことでときめかされる日が来るなんて

さっきのジミンちゃんといい、ソウルメイトはこんなところまでソウルをメイトしているのか？

悲しくも普段自分がどれだけ枯渇した生活をしているか再確認し、心の中で真っ赤な涙を流す

お礼にビビンバもひと口分けてあげようと、スプーンにすくって火傷をしないようにフーフーしてから彼の口の前まで運ぶ

お前も胸きゅんして爆ぜるがいい

そう意気込んで負けじと語尾にハートをつけ、首をあざとく傾げながら言ってみせる

「はいっ♡あーー『俺辛いの食べれないからいらない』

本日2度目の血の涙を流した

.