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Aside
校舎裏の小さい庭まで走った私は、ぽつんと座った
少しあがった息を整えながら考えた、
人のせいにしちゃダメだけど奈々の作戦にのらなきゃよかった、っておもった
一丁前に バカ! なんて吐き捨てて健太くん傷ついたかな、
『……ごめん、』
無駄に広い校舎裏の庭に溶け込んでいくだけだと思っていた私の謝罪も、
健 「…だれに?」
健太くんによって受け止められた
『あ、……健太くん、』
頭の整理がつかないうちに健太くんが来ちゃって
罰が悪いのなんので逃げようとした、
けど無理だった
立ち上がって歩き出した私の手を健太くんが掴んだから。
健 「……行かせない」
『…… ごめん、ごめんね。』
健 「なにに対してのごめんねなの?おれはあの川村と仲良くしてることに怒ってるんだけど、なんで川村にあんな笑顔見せるの?おれといるときは俯いてばっかりなのに。それになんでおれがいるのに川村と遊びに行くの?けんたのこときらい?」
ズラズラと早口ですごく言われるじゃん、怒られてる?
って思ったけど、これ嫉妬じゃない???
いくら勘の鈍い私でもこれくらいわかった
それに、挙句の果てに自分をけんた呼びするという
私の中の健太くんへの愛が溢れ出るのを抑えて、
『……ねぇ、健太くん、もしかして……嫉妬?』
恐る恐る聞いてみた
健 「………、え?いや、は?そんなんじゃないし。」
私の勝ちかもしれない
『壱馬くんとお話したりするの嫌だった?』
健 「……」
健太くんは無言のまま、後頭部をかいた
あ!これは照れた時の癖。
と、いうことは??
図星だ……
『健太くんっ!すき!』
私は思いっきり助走をつけていきなり健太くんに飛びついた
健 「う、うぉ?!は、はなせ!」
『やだ!離さない!今日は健太くんが嫉妬してくれた記念日にする!』
作戦勝ち!やったね!
そんな記念日いらねえよ、ってボソッとつぶやく健太くんだけど私の頭をぽんぽんしてくれてるの知ってるからね?
健 「……おれだけを見てよ、」
私を引き剥がした健太くんは私の目をまっすぐ見てそう言った
『…私の目には健太くんしか映ってないよ?』
健 「あほ」
耳が赤くなってそっぽむく健太くんは
世界一不器用だけど私の大好きで大切な人
fin.
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あんず(プロフ) - 健太くんでヤキモチ系のお話みたいです! (2020年2月22日 13時) (レス) id: 39ba8778bf (このIDを非表示/違反報告)
はるいつ(プロフ) - 樹くんでハッピーエンドで終わるお話が見たいです! (2020年2月22日 13時) (レス) id: fa9797b079 (このIDを非表示/違反報告)
狼 - 続きが気になります!頑張ってください! (2019年11月12日 13時) (レス) id: 4dcb5a80ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あすぱらがす | 作成日時:2019年10月6日 20時