保健室 1 (ページ4)

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やはり橋本良亮はryosukeだった｡

『ビックリした。まさかモデルとは…。』

「そう？なんでその雑誌持ってるの？」

『弟のやつ。』

「ふぅーん…。他の人には言わないでね。」

『もちろん。』

昼休みが終わり橋本くんは戻っていった。
5～６限は誰も来なくてスマホでネットサーフィンしていたはずが机に突っ伏して寝てしまった。
目を開けると目の前に気配を感じた。

「おはよう。A。よく寝てたね」
とほほ笑みながら言われた。

こうやって優しくほほ笑みかけてくれる彼氏が欲しい。
なんて少し思ってしまった。
『橋本くん…？』

「うん。」

私はスマホに手を伸ばした。
『えっ！？もうこんな時間！？』

18時46分と表示されていた。

「帰ろっか。」
保健室の鍵を持ちもう片方の手でスクールバッグを持った橋本くんに言われた。

『うん。』
白衣を脱ぎロッカーへ入れ上着を出してロッカーの鍵を閉めた。

二人で保健室を出ると橋本くんが鍵を閉めた。

「下駄箱で待ってるから鍵返しておいで」
そう言って私に鍵を渡した。

『うん』
お互い廊下を逆向きに歩く。
鍵を職員室に戻して下駄箱へ足早に向かうと橋本くんが待っていた。
外は真っ暗…。靴を履き替えて橋本くんに駆け寄る。
そして歩き出す。
「Aの家ってどこ？」

『また呼び捨てする！A先生でしょ！』

「で、家は？」

『野球場通りすぎて左に曲がったところのマンション』

「なんだよ。近いじゃん。」